FOMC:年内利上げの姿勢維持、16年の引き締めは緩やかに

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米連邦公開市場委員会(FOMC)は16、17 日に開催した定例会合後の声明で景気加速を指摘し、年内に利上げを実 施する姿勢を維持した。ただ、その後に続く引き上げのペースは前回予 測よりも緩やかになるとの見通しも示した。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長はFOMC会合後 の記者会見で、「4月に開催された前回会合以来、雇用増加のペースは 上向き、労働市場の伸びは一段と改善した」と発言した。FOMCはフ ェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2008年12月以来続く事実上 のゼロで維持する方針を決定した。

金融当局者が示した新たな予測によると、年内に0.25ポイントの利 上げが2回実施されることが示唆されたが、2016年の引き上げペースの 見通しは下方修正された。イエレン議長は初回利上げの時期はその後の 利上げペースほど重要ではないとの考えを強調。引き締めは「緩やか な」ものになるとし、「機械的な」やり方に沿うことはないと言明し た。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ・ポートフ ォリオストラテジスト、ブライアン・ジェーコブセン氏は「当局は非常 に低い地点からスタートし、非常にゆっくりと実施するだろう」と述べ た。

利上げのタイミングを計る金融当局は、労働市場の回復に伴い、景 気が減速した第1四半期の先を見通せるようになっている。一方、イン フレ率は目標を依然として下回っている。当局者は利上げのタイミング について経済指標の動向次第であるとの考えを示している。

インフレ率

声明は「委員会は、労働市場が一層改善し、インフレ率が中期的に 2%の目標に戻っていくと合理的に確信した場合は、FF金利の目標レ ンジの引き上げが適切になると見込んでいる」としている。

イエレン議長は最大限の雇用確保という目標に向けて「大きく進展 した」としながらも、「委員会は一層の進展を示す証拠を望んでいる」 と述べた。インフレについては、エネルギー価格と輸入価格の下落によ る影響がなくなるのに伴い、当局の目標に向けて「ゆっくりと戻ってい く」との見通しを示した。

当局者が示した15年末の政策金利の予測は0.625%への上昇で維持 されたが、16年末の予想は1.625%と、3月の予測1.875%から引き下げ られた。

15年末の予想中央値は前回から変わらなかったものの、17人いる FOMC参加者のうち7人が1回の利上げあるいは据え置きを予想して いる。前回3月の予測では3人にすぎなかった。

三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプキー 氏は「9月の利上げ開始に向けたコンセンサスはこの日、幾つか票を失 ったが、景気が堅調になれば、利上げのタイミングはもちろん再考され る」と述べた。

原題:Fed Signals Rate Increase This Year, Gradual Path in 2016 (1)(抜粋)

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