ドルは123円半ば、FOMC控えてじり高-米利上げ時期見極め

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東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ド ル=123円台前半から半ばへじり高に推移した。海外時間に米連邦公開 市場委員会(FOMC)を控えて、利上げ時期を見極めようとの姿勢が 広がる中、ドル買いがやや優勢となった。

17日午後3時57分現在のドル・円相場は123円55銭前後。早朝に付 けた123円36銭を下値に底堅い展開が続いた後、午後の取引終盤には一 時123円61銭まで値を切り上げた。

あおぞら銀行市場商品部の諸我晃部長は、午後のドル・円上昇につ いて「株も戻しているので、それと同じような動きだと思う」と説明。 FOMC後の展開については「基本的にはドル買いの方向になり、ド ル・円は強含むと思うが、そうは言っても大きく124円を抜けていくよ うな動きにはならない」とみている。

朝方には日本の貿易収支が発表されたが、相場への影響は乏しかっ た。5月の貿易収支は2カ月連続で赤字となり、赤字額は2160億円とブ ルームバーグのエコノミスト調査の予想中央値2588億円を下回った。

17日の東京株式相場は続落。ただ、日経平均株価は一時131円安ま で下落した後、下げ渋った。

FOMC

16日から始まったFOMCでは、利上げ時期の見通しについての協 議が見込まれている。会合後には経済予測や政策金利予測が公表される ほか、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見が予定さ れている。

諸我氏は、金利予測では「おそらく9月に利上げを開始するような イメージが強まるかなと思うが、世界情勢が不透明なところもあるの で、イエレン議長の会見の方は発言内容的に少しハトな形になり、相場 へのインパクトはニュートラル、それほどサプライズは起こさないので はないか」と語った。

外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は、金利予測が「年 内2回分の利上げへ上方修正された場合、9月利上げ後、12月もすると いう見方になり、ドル高が進む可能性がある」と予想。もっとも、「物 価は一進一退で、経済指標も 良い内容に偏っているわけでもない」中 で、「イエレン議長が指標次第というこれまでと同じ姿勢にとどまれ ば、動きづらい」と指摘した。

ギリシャ債務問題

市場ではFOMCの他、ギリシャ債務問題の行方を見極めたいとの ムードも強かった。ギリシャのチプラス首相は16日、同国を苦境に陥れ た「犯罪の」責任は国際通貨基金(IMF)にあると非難、欧州中央銀 行(ECB)についてもギリシャを窒息させようとしていると責め、債 権者側と真っ向から対決する姿勢を鮮明にした。

ユーロ・円相場は1ユーロ=138円台後半から一時139円台前半まで じり高となったが、その後伸び悩み、同時刻現在は139円13銭前後。ユ ーロ・ドル相場も1ユーロ=1.12ドル台前半から1.12ドル台後半へ強含 んだものの、上値は重く、足元では1.1259ドル前後となっている。

外為どっとコム総研の石川氏は、ギリシャのデフォルト(債務不履 行)、ユーロ圏離脱など混乱が生じればユーロ売りになるだろうが、 「デッドラインと言われてもこれまで何度も先送りしてきた」と指摘。 「状況が二転三転しており、ギリシャに関する報道への反応が鈍くなっ ている」と話した。

--取材協力:大塚美佳、池田祐美.

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