債券は上昇、ギリシャ懸念受けた米独債高で-長期金利1週ぶり低水準

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債券相場は上昇。ギリシャ金融支援をめぐる 協議の不透明感から、米国やドイツの債券相場が上昇した流れを引き継 いで買いが優勢だった。午後に入ると米連邦公開市場委員会 (FOMC)の結果発表を控えた売りで伸び悩む場面もあった。

17日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比8銭高の146 円50銭で開始し、その後はじりじりと水準を切り上げる展開。午後の取 引開始後には146円49銭に上げ幅を縮めたが、再び買いが優勢とな り、146円67銭まで上昇。結局は22銭高の146円64銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベー シスポイント(bp)低い0.49%で開始し、0.48%と10日以来の低水準を付 けた。午後に入って0.49%を付けた後、再び0.48%に下げている。

マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ 長は、「米FOMC前に米独国債利回りが低下した影響もあり、円債市 場は10年ゾーンを中心に堅調だ。米国債はさらに買われていく方向では ないとみているが、FOMC後の反応を見極める必要がある。日銀の決 定会合は債券相場には大きな影響を及ぼさないだろう」と話した。

FOMC

16日の米国債相場は続伸。米10年国債利回りは前日比5bp低下 の2.31%程度。ギリシャと債権者機関の協議が行き詰まり、安全な資産 としての米国債の需要が高まった。

FOMCでは利上げ時期などについて協議される見込み。17日の会 合終了後には経済予測や政策金利予測が公表されるほか、イエレン連邦 準備制度理事会(FRB)議長の記者会見が予定されている。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、午 後に入って40年債入札やFOMC結果発表を控えて売りが出てきたと指 摘した。一方、「40年債入札を通過すれば、前月から続いた入札ラッシ ュも終わり、金利低下しやすい時間帯に入る」と話した。

財務省は18日、40年利付国債の利回り競争入札を実施する。前回4 月に入札された8回債のリオープン発行となり、表面利率(クーポン) は1.4%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回債と同額の4000億円 程度となる。

40年債入札について、マスミューチュアル生命の嶋村氏は、「無難 な結果に終わるではないか。金利が多少上がれば買いも出てくる状況 だ。ただ、流動性の低下で相場が振れやすくなっている点には注意が必 要だ」と話した。

BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、きょう の相場について、「債券先物が持ち直したことや月内で5-10年の国債 買いオペが残り3回程度見込まれることなどを支えに上昇した」と説 明。一方、「あすの40年債入札を過ぎると、国債償還の再投資や日銀買 いオペといった需給要因が支えとなりやすく、長期金利は月末にかけて 直近レンジの下限を試す流れになるとみられる」と言う。

--取材協力:池田祐美、Daisuke Sakai.

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