米国債:続伸、ギリシャ協議の行き詰まりで逃避需要

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16日の米国債相場は続伸。ギリシャと債権者 側機関の協議が行き詰まり、安全な資産としての米国債の需要が高まっ た。米連邦公開市場委員会(FOMC)定例会合がこの日から2日間の 日程で始まった。

ギリシャが債務問題でこれ以上譲歩しない姿勢を示したため、米国 債はドイツ国債とともに上昇した。欧州の危機に加え、米国の経済指標 が強弱まちまちなため、FOMCの利上げに向けた舵取りは複雑になっ ている。JPモルガン・チェースによると、米国債の売り持ち高が減少 した。

野村ホールディングスのストラテジスト、スタンリー・サン氏は 「市場は17日のFOMC結果を待ちながら、欧州からのニュースに翻弄 (ほんろう)されている。FOMCは最終的には年内に動くための地な らしをするだろう」と語った。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の2.31%。同年債価格(表面利率2.125%、償還 期限2025年5月)は13/32上げて98 12/32。

ドイツ10年債利回りは3bp低下の0.80%。

モルガン・スタンレーの指数によれば、米金融当局は約5カ月半以 内に利上げに踏み切る見通し。

「できる限りハト派」

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの債券金利・信用責任者、 トーマス・ディガロマ氏は「市場ではギリシャ情勢への不安がやや高ま っている。良いニュースが全く出てこない。ギリシャの状況を考慮すれ ば、FOMCはできる限りハト派的になるだろう」と述べた。

5月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算)が前月比11.1%減 少し、米国債は堅調を維持した。

JPモルガンが顧客を対象に調査した米国債投資家心理指数による と、15日までの1週間で売り越し(ネットショート)は22ポイントと、 前週の30ポイントから縮小した。売り持ち(ショート)は比率は38% と、前週の39%から低下した一方、買い持ち(ロング)は前週の9%か ら16%に上昇した。

中立は46%と、前週の52%から低下し、昨年9月以来の低水準とな った。

「今ほのめかし始めないと」

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は「米当局は利上げを今ほのめかし始めないと、1年以内 にやってのけるのは難しくなる」と話した。

ブルームバーグ世界国債指数によれば、米国債は今四半期に2.1% 下落しており、このままで終えれば2年ぶりの大幅な下げとなる。

国債の売り局面では利回りが上昇し、魅力が増す。米国債利回りは 欧州債に比べて格段に高い。米10年債利回りはドイツ債を約151bp上 回っている。

原題:Treasuries Gain as Fed Policy Meeting Begins Amid Greek Gridlock(抜粋)

--取材協力:Eshe Nelson.

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