ギリシャよ来るなら来い-米国は利上げが難しくなり困るだろう

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ギリシャをどうやらまた心配しなければなら なくなったようだ。

ギリシャと債権者との交渉は物別れが続き、ひょっとすると今回ば かりは本当にユーロ離脱に追い込まれるかもしれない。世界の債券市場 は今年に入りギリシャのデフォルト(債務不履行)の脅威をほとんど真 面目に考えてこなかったが、今になってひどく不安になり始めたよう だ。

理由はこうだ。ギリシャの資金が底を突き、債務返済期限が近づい ているにもかかわらず、債権者との協議は資金難の解消に至るには程遠 い。同国のデフォルトとそれに伴う市場の動揺の可能性を懸念する投資 家は、米国債など信用力の最も高い債券に資金を投じ、15日の利回りは 過去1週間余りで最も低くなった。

そうなると問題が発生する。比較的安全な米債投資に逃避する投資 家が増えれば増えるほど、望ましくない破壊的なボラティリティ(変動 性)を市場に引き起こすことなく、米連邦準備制度が事実上のゼロ金利 政策を解除することが難しくなる。

米経済は危機モードから平時の金融政策運営に移行できるほど着実 に成長しているように見えるが、ギリシャがユーロを離脱するようなこ とになれば、連邦準備制度の利上げプランが崩れ去る恐れがある。

UBSセキュリティーズの米国担当副チーフエコノミスト、ドル ー・マタス氏(ニューヨーク在勤)は、グローバルな質への逃避に伴う 借り入れコストの低下を通じて、ギリシャの出来事が「米国に波及する ことを人々は懸念している」と指摘。「今の連邦準備制度は海外イベン トを昔よりも確かに注視しているようだ」との見方を示した。

マタス氏は9月の米利上げについて、それまでの時間が長く、選択 肢として排除したくないと政策担当者が考えているため、今週の連邦公 開市場委員会(FOMC)で下準備が行われると予想している。

このギリシャの物語が終息しなければ、米国の経済指標の数字にか かわらず、利上げ検討の夏はより長くつらいものになる可能性があるこ とは、言うまでもない。

原題:C’mon Greece, You’re Making It Tougher for the Fed to Hike Rates(抜粋)

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