夏休みは思い切り楽しもう、米株式相場調整は恐るるに足らず

米株式相場が10%下落する材料を 探し回れば、そのきっかけとなり得る要因には事欠かない。特に今週 は、最も頻繁に話題に上るギリシャと米連邦公開市場委員会 (FOMC)という2つの材料がある。

米株式相場が今年、前年比で上昇して1年を終えると予測する市場 関係者の間でも、10%の株価「調整」のリスクが高まっているとの懸念 はある。バンク・オブ・アメリカ(BOA)が4月に警告したように米 株式投資信託からの資金流出が理由かもしれない。JPモルガン・チェ ースが15日午前に言及したように、迫りくる米利上げのほか、ギリシャ のデフォルト(債務不履行)や中国の成長懸念など国外からの衝撃もリ スク上昇要因となり得る。一部では、2011年以降に調整していないとい う理由だけでリスクが高まっていると受け止める向きもある。

その一方で、この夏の残りの期間に調整リスクを心配したくない人 には、RBCキャピタル・マーケッツのジョナサン・ゴラブ氏の意見が 参考になる。同氏は15日、S&P500種株価指数の10%下落局面がない 状態が1350日続いているものの、長期強気相場としては珍しいものとは 必ずしも言えないと指摘。実際のところ、過去25年間に見られた長期上 昇局面としては3番目の長さで、1990年-97年の上昇局面は今の2倍近 い期間にわたったという。

同氏は今の上昇局面について、「このトレンドが持続する可能性が 高いことがわれわれの分析に示されている」と述べた。

強気相場を壊す要因として最も典型的なのはリセッション(景気後 退)だが、その可能性は最近のデータに示されていないとゴラブ氏は言 う。

ヌビーン・アセット・マネジメントのチーフ株式ストラテジスト、 ロバート・ドール氏は過去6回の利上げサイクルを振り返り、最初の利 上げ後に調整する危険がどう増大するかを分析した。同氏のチャートに 示されたように、株式相場は利上げサイクル開始後500日間は通常、上 昇していたが、S&P500種株価指数は平均的にみるとその過程でピー クから底まで10%下落する局面があった。ただ、現在のシナリオが過去 の引き締めサイクルよりもはるかに低い水準からの利上げ開始になる点 が過去と大きく異なると同氏は指摘した。

株式相場が過去の米利上げ開始時の動きにどの程度近いものとなる かは誰にも分からない。だが1つだけははっきりしている。それは今年 の夏は1回限りなのだから思い切り楽しもうということだ。

原題:It’s OK to Enjoy Summer Without Fear of Equity Market Correction (抜粋)

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