6月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロのボラティリティ3年半ぶり高水準、ギリシャで

15日のニューヨーク外国為替市場ではユーロのドルに対するボラテ ィリティが高まった。ギリシャ救済交渉が決裂したことが影響した。

欧州当局者がギリシャに対して交渉を再開し、救済を得るべく一段 の譲歩を求めて圧力を強めると、ユーロは変動した。ユーロは過去50日 間および100日間平均を上回る水準で推移している。朝方の米経済統計 で景気の勢いが回復していないことが示されると、ユーロは下げを埋め た。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は「このイベントはボラティリティーを高める」 と述べ、「ユーロ圏にとって、ギリシャの離脱は明るい材料だという見 解にはくみしない」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、ユーロ・ドルの1カ月 物インプライド・ボラティリティ(IV、予想変動率)はニューヨーク 時間午後5時現在で0.36ポイント上昇して14.1%。一時は14.39% と2011年12月以来の高水準となった。ドル・円は9%、ポンド・ドル は9.07%となっている。

ユーロは対ドルで0.2%上昇して1ユーロ=1.1283ドル。対円で は0.2%上げて1ユーロ=139円25銭。ドルは対円でほぼ変わらずの1ド ル=123円42銭。

ユーロが上昇

ユーロは過去2週間で2.5%上昇。域内のインフレ率低下が底を打 ち、経済成長が加速するとの楽観が背景だった。

コメルツ銀行の為替戦略責任者、ウルリッヒ・ロイヒトマン氏(フ ランクフルト在勤)は「チャートだけを見ると、ブリュッセルやギリシ ャ発の具体的な問題があるとは想像もつかないだろう」と述べた。

ブリュッセルでの協議決裂でギリシャ救済交渉の次の山場は18日の ユーロ圏財務相会合となる。ギリシャがデフォルト(債務不履行)を回 避し、ユーロ圏にとどまるのかどうかを左右する重要な会合となる。

ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントの複合資産担当責任 者、トレバー・グリーサム氏(ロンドン在勤)は「18日の会合は本当に 転機となる会合だ」と述べ、「週内はボラティリティーが見られるだろ う」と続けた。

ナショナルオーストラリア銀行の通貨戦略グローバル共同責任者、 レイ・アトリル氏(シドニー在勤)はブルームバーグテレビジョンのイ ンタビューで、「まだどうなるかは分からないが、今の状況を考えると 6月末時点である種デフォルト的なイベントが起きるリスクは50対50に 近いと言うべきだろう」と述べた。

原題:Euro Volatility Increases to 3 1/2-Year High as Greek Talks Fail(抜粋)

◎米国株:下落、ギリシャの債務交渉こう着や鉱工業生産を嫌気

米株式相場は下落。週末に行われたギリシャと債権者との交渉決裂 や、米鉱工業生産が市場予想を下回ったことが嫌気された。S&P500 種株価指数は過去100日間の平均を下回った。

ユナイテッド・テクノロジーズが安い。傘下のシコルスキー・エア クラフトの低迷で、2015年の利益目標を下方修正したことが嫌気され た。シコルスキーは売却ないしスピンオフ (分離・独立)の可能性が ある。マイクロン・テクノロジーも下落。アナリストによる投資判断引 き下げを受けた。マイクロソフトは3営業日続落となった。

S&P500種株価指数は前日比0.5%安の2084.43。ダウ工業株30種 平均は107.67ドル(0.6%)下げて17791.17ドル。

スタイフェル・ニコラウス(セントルイス)の運用担当者、チャ ド・モーガンランダー氏は「市場の目は全て崖っぷちのギリシャ協議に 向けられている。この影響で米国だけでなく、世界全体のリスク市場が 動いた」とし、「ギリシャ協議と米金融当局をはじめとする中央銀行の メッセージが、今週のテーマだ」と続けた。

14日にブリュッセルで行われたギリシャと債権者との協議は、債権 者側の要求とギリシャ政府の妥協案の間の溝が埋まらずわずか45分で終 了した。欧州の当局者らは15日、救済資金を受け取るための交渉の席に 戻り一段の譲歩をするよう、ギリシャ政府に圧力を強めた。

FOMC会合

米連邦準備制度理事会(FRB)は16日から2日間の日程で連邦公 開市場委員会(FOMC)を開催する。市場では利上げ見送りが見込ま れている。ブルームバーグのデータによれば、前回のFOMC以降の経 済指標改善を受け、9月利上げの確率は53%に上昇している。17日のイ エレン議長の記者会見では、さらなるヒントが得られる可能性がある。

この日発表の経済指標を見ると、5月の鉱工業生産指数(製造業、 鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整値)は前月比で0.2%低下し た。ブルームバーグがまとめた予想では0.2%上昇が見込まれていた。 また6月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場の予想外に低下し た。

一方で、米住宅建設業者の景況感を示す住宅市場指数は6月に持ち 直し、9カ月ぶりの高水準となった。気温の上昇や景気見通しの改善を 背景に、購買見込み客が市場に戻ってきた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は12%上昇し15.38。

業種別指数

S&P500種の業種別10指数では資本財・サービスと生活必需品の 指数が特に大きく下落。ユナイテッド・テクノロジーズは3カ月で最大 の下げとなった。

マイクロン・テクノロジーは3.5%安と、S&P500種で値下がり率 が最大となった。モルガン・スタンレーが投資判断を「売り」相当に引 き下げた。

マイクロソフトは1.1%安。この10営業日で9回目の下落となっ た。

原題:U.S. Stocks Decline Amid Greek Debt Standoff, Factory Data Miss(抜粋)

◎米国債:上昇、逃避需要で-ギリシャの債務不履行リスク高まる

15日の米国債相場は上昇。利回りは1週間ぶりの低水準となった。 ギリシャが債務不履行(デフォルト)に陥るとの懸念が高まり、比較的 安全とされる米国債の需要が強まった。

欧州の当局者はギリシャが交渉の席に戻り、金融支援の実施に向け てさらに譲歩するよう圧力を強めた。これを背景に10年債は上昇した。 ドイツの議員らはギリシャがユーロ圏から離脱するリスクがあるとの見 方を示した。米製造業活動を示す2つの指標が予想外に低下したことも 買い材料。

CRTキャピタル・グループの政府債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は「主な材料はギリシャ債務交渉の決裂で、動向が市場に伝 わるにつれ利回りは低下した」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前営業日比4ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)下げて2.36%。一時は4日以来の水準とな る2.31%まで低下した。同年債価格(表面利率2.125%、償還期限2025 年5月)は10/32上げて97 31/32。

ドイツ10年債利回りは1bp低下の0.83%。前週末までの2営業日 では15bp低下していた。

キャンター・フィッツジェラルドの金利トレーディング責任者、ブ ライアン・エドモンズ氏は「少なくとも短期的にはリスク回避の動きと なっており、比較的安全な米国債に買いが戻っている」と指摘。ギリシ ャ債務協議については「合意に至ると信じられていたが、それは誤り だ」と述べた。

ユーロ圏離脱

欧州中央銀行(ECB)が保有する35億ユーロ相当のギリシャ政府 債は7月20日に満期を迎えるが、償還できなければ、ECBはギリシャ の銀行向け緊急流動性支援を打ち切る可能性がある。

ギリシャの債権者は年金基金の縮小と税金による資金調達を同国に 求めている。ギリシャ政府は経済的にも政治的にもそのような要求は容 認できないとしており、同国がユーロ圏離脱を余儀なくされるとの懸念 が強まっている。

メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)幹部のミヒャエ ル・グロッセ・ブレーマー議員は14日のZDFのテレビインタビュー で、「ギリシャ政府が要求を実行しないなら、GREXIT(ギリシャ のユーロ圏離脱)を考慮に入れねばならない」と発言した。

ギリシャの債務問題を話し合うため、18日にはユーロ圏財務相会合 が開催される。

「神経質に」

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「ギリシャや弱い米経済指標をめぐって緊張 感がある。連邦公開市場委員会(FOMC)会合に向けて市場は非常に 神経質になっている」と語った。

米製造業生産指数は5月に前月比で0.2%低下。鉱業と公益事業も 含む全体の鉱工業生産指数も0.2%低下した。

NY連銀製造業景況指数は6月にマイナス1.98に低下した。予想は プラス6だった。

原題:Treasuries Rise as Greek Default Risk Boosts Demand for Safety(抜粋)

◎NY金は反発、ギリシャ債務危機の影響でプラチナは6年ぶり安値

15日のニューヨーク貴金属市場ではプラチナ先物相場が下落し、6 年ぶりの安値となった。ギリシャ債務危機の影響を受けた。プラチナは 主に自動車向け汚染防止装置に使われており、世界需要のほぼ4分の1 を欧州が占める。一方、金先物は反発した。

TDセキュリティーズのシニア商品ストラテジスト、マイク・ドラ ゴシツ氏(トロント在勤)は電話インタビューで、ギリシャは「欧州の 他の国々への脅威」となっているとし、プラチナの「需給の均衡に影響 を及ぼしている」と述べた。

プラチナ先物7月限は前週末比0.7%安の1オンス=1088.60ドルで 終了。一時は1077.20ドルと、2009年5月以来の安値をつけた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は0.6%高の1オンス=1185.80ドルで終了。

銀先物7月限は1.6%上げて16.083ドル。パラジウム先物7月限 は0.5%下落の734.15ドル。

原題:Platinum Is Greece’s Latest Victim as Prices Reach Six-Year Low(抜粋)

◎NY原油:3営業日続落、供給超過が長期化するとの見方で

15日のニューヨーク原油市場ではウェスト・テキサス・インターミ ディエート(WTI)先物が3営業日続落。米国と石油輸出国機構 (OPEC)の主要産油国による記録的な大量生産で、世界の原油市場 では供給超過が続くとの見方が広がった。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の シニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は電話取材に対し、「需要 を上回る供給があるという認識に、今の原油市場は圧迫されている」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前週 末比44セント(0.73%)安い1バレル=59.52ドルで終了。年初から は12%の値上がり。

原題:Oil Falls a Third Day as U.S., OPEC Output Seen Extending Glut(抜粋)

◎欧州株:約4カ月ぶり安値、ギリシャ株に売り-週末の救済協議決裂

15日の欧州株式相場は約4カ月ぶり安値に下落。ギリシャ政府と債 権者側の交渉が14日に決裂したことを受け、同国株が売りを浴びた。

欧州指標のストックス欧州600指数は前週末比1.6%安の383.02で終 了。ギリシャのアテネ総合指数は4.7%の大幅安。アルファ銀行が 9%、ピレウス銀行が12%強の下げとなった。イタリアのFTSE・ MIB指数は西欧市場の主要株価指数の中で2番目に大きな下落率とな り、2.4%安で取引を終えた。

ノムラ・インターナショナル(ロンドン)の資産配分ストラテジス ト、ウィトルド・バーク氏は「政治が全てだ」とし、「状況が比較的ス ムーズな形で悪化するか、もしくはギリシャがユーロ圏を離脱し未踏の 領域に踏み込む極端なシナリオになるかのいずれかだ。GREXITに 市場は何とか対応できるだろうが、当初のボラティリティ後、リスクプ レミアムは高まるだろう」と語った。

欧州委員会によれば、債権者側とギリシャ政府との隔たりは依然大 きく、交渉はわずか45分で決裂した。同国のデフォルト(債務不履行) 回避とユーロ圏残留の鍵となる焦点は今や、18日のユーロ圏財務相会合 (ユーログループ)に移った。

欧州個別銘柄では、ドイツの小売り大手メトロが4.7%、不動産会 社ドイチェ・アニントン・イモビリエンは5.6%それぞれ下げた。英格 安航空会社イージージェットは2.3%の値下がり。

原題:Greek Stocks Lead Europe Markets Lower as Debt Talks Break Down(抜粋)

◎欧州債:周辺国債が下落、ギリシャ救済協議決裂で-ドイツ債は上昇

15日の欧州債市場でスペイン国債が下落し、10年物利回りのドイツ 国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は約1年ぶりの大きさとな った。ギリシャ救済をめぐる同国政府と債権者側の交渉が14日に決裂 し、格付けが比較的低い他の周辺国のリスクが意識された。

このためイタリアとポルトガルの国債も大きく下げた。欧州委員会 によれば、債権者側とギリシャ政府との隔たりは依然大きく、交渉はわ ずか45分で決裂した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁はこの日、 交渉行き詰まりを打開する責任はギリシャにあるとの見解を示した。

ラボバンクの欧州金利戦略責任者、リチャード・マクガイア氏(ロ ンドン在勤)は「土壇場に近づいている」とし、「デフォルト(債務不 履行)になるのか、あるいは妥協に至るのか。周辺国債を取引する上 で、これを見極めるのは非常に難しい」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、スペイン10年債利回りは前週末比16ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.41%。同国債(表面 利率1.6%、2025年4月償還)価格は1.345下げ92.96。独10年債に対す るスプレッドは159bpと、昨年7月以来の大きさで終了。今年3月時 点では89bpだった。

イタリア10年債利回りは前週末比14bp上げ2.36%、同年限のポル トガル国債利回りは22bp上昇し3.25%。

ギリシャ国債の2年物利回りは364bp上昇の29.67%、10年物利回 りは56bp上げて12.32%。

一方、欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは1bp低下 の0.83%となった。

原題:Greece Getting Close to Wire Breeds Contagion in Periphery Bonds(抜粋)

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