債券上昇、5年入札結果や米独金利低下受け-長期金利一時0.5%割れ

更新日時

債券相場は上昇。ギリシャの金融支援をめぐ る協議の不透明感から、米国やドイツの金利が低下したことに加え、こ の日に実施された5年債入札結果が順調だったことが買い安心感につな がった。

16日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比4銭安の146 円30銭で始まり、いったん146円29銭まで下落した。その後は上昇に転 じ、午後の5年債入札結果の発表後には146円47銭まで上昇した。結 局、8銭高の146円42銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベー シスポイント(bp)高い0.505%で取引を開始。徐々に水準を切り下げ、 一時0.495%と2営業日ぶりに0.5%割れとなった。その後は0.50%に戻 している。5年物123回債利回りは横ばいの0.115%で始まった後、一 時0.12%に上昇。その後は水準を切り下げ、0.5bp低い0.11%と10日以 来の水準に下げている。

UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは、「米金利が低下 し、海外から金利低下圧力がかかったほか、国内株も下がったことが材 料となっている」と指摘。「10年債利回り0.5%程度、5年債利回り0.1 -0.15%程度は押し目買いの入る水準」と語った。

応札倍率上昇

財務省が午後零時45分に発表した表面利率(クーポン)0.1%の5 年利付国債(124回債)の入札結果によると、最低落札価格は99円88銭 と事前の市場予想と一致した。小さければ好調さを示すテール(落札価 格の最低と平均の差)は1銭と前回と変わらず。投資家需要の強弱を反 映する応札倍率は2.87倍と、前回の2.80倍からやや上昇した。

UBSの井川氏は、5年債入札について、「市場予想99円88銭は午 前の実勢を上回る水準なので、強かったが、それに沿った結果と言え る。応札倍率も上昇し、楽観してよい感じ」と分析した。

15日の米国債相場は上昇。米10年国債利回りは前週末比4bp低下 の2.36%程度となった。ギリシャが債務不履行に陥るとの懸念が高ま り、比較的安全とされる米国債の需要が強まった。同日のドイツ10年債 利回りは1bp低下の0.83%となった。

JPモルガン証券の山下悠也債券ストラテジストは、15日の米独金 利低下は買い材料と指摘。「国債償還を控えて需給は引き締まりの方 向。日銀の金融政策決定会合を含めて、今週のイベント通過後に投資家 は買いの構え」との見方も示した。

16日の東京株式相場は下落。ギリシャの債務交渉をめぐる不透明感 を懸念し、売りが優勢となった。TOPIXは前日比0.7%安の1639.86 で取引を終了した。

--取材協力:赤間信行.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE