備えよインフレの世界に、モルガンSが低インフレ終了を予告

低インフレにさようなら、リフレーションよ こんにちは。

2015年は極端に低いインフレとの闘いが金融市場の主なテーマにな ると予告していたエルガ・バルトシュ氏らモルガン・スタンレーのエコ ノミストチームは、今では中央銀行から勝利の香りが漂ってくるとい う。

「世界的なリフレーションの舞台は整った」とバルトシュ氏らは15 日の顧客リポートで言明。「世界経済のかなりの部分でインフレは再膨 張しようとしている、あるいはすでに再膨張している」と続けた。

低インフレ環境の国、もしくは物価圧力が弱い状況が長期化してい る国は世界の7割を占めている。モルガン・スタンレーによるとこうし た諸国のインフレ率は現在0.4%だが、これが今年の年末までに1% に、来年は1.9%に上昇する見通し。

そうなれば中央銀行の政策運営に対する抑制が弱まり、バルトシュ 氏の予想では来年末になってもインフレ率が目標を大きく下回るのは日 本と英国、中国、韓国だけになる。現在そのような状態にあるのは米国 とユーロ圏を含めて15カ国・地域に上る。

世界全体でみれば、インフレは4-6月(第2四半期)に2.9%前 後で底を打ち、来年には3.4%へと加速する見通し。特に先進国は0.3% から1.7%へと急上昇が見込まれるという。

ブレーキを踏まない中銀

市場が現在織り込んでいる物価見通しはこれよりずっと低く、こう した物価上昇が現実となれば金融市場を驚かすには十分だとモルガン・ スタンレーは指摘。2013年のテーパータントラムのような動揺が起きる 可能性はあるものの、インフレ率上昇はなおも朗報であり、銀行株を中 心に株式市場は新たな環境の恩恵を最も享受することになるだろうとい う。

その理由は、インフレと経済成長は依然として通常より緩やかな上 昇軌道にあるため、中央銀行はまだブレーキを踏まないからだと分析し た。

欧州中央銀行(ECB)と日本銀行は資産購入を継続する見込みで ある一方、連邦公開市場委員会(FOMC)については9月に利上げに 踏み切るのではなく、12月まで状況を見守りたい方針ではないだろうか と、モルガン・スタンレーは分析。市場の大勢とは一線を画した。

「金融政策の緩和的スタンスは緩やかな成長見通しと、限定的なイ ンフレ圧力、レバレッジが高くそのために金利に敏感になっている経済 を反映している」と同リポートは分析している。

原題:Brace for Inflation as Morgan Stanley Declares End of Lowflation(抜粋)

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