米国債:上昇、逃避需要で-ギリシャの不履行リスク高まる

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15日の米国債相場は上昇。利回りは1週間ぶ りの低水準となった。ギリシャが債務不履行(デフォルト)に陥るとの 懸念が高まり、比較的安全とされる米国債の需要が強まった。

欧州の当局者はギリシャが交渉の席に戻り、金融支援の実施に向け てさらに譲歩するよう圧力を強めた。これを背景に10年債は上昇した。 ドイツの議員らはギリシャがユーロ圏から離脱するリスクがあるとの見 方を示した。米製造業活動を示す2つの指標が予想外に低下したことも 買い材料。

CRTキャピタル・グループの政府債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は「主な材料はギリシャ債務交渉の決裂で、動向が市場に伝 わるにつれ利回りは低下した」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前営業日比4ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)下げて2.36%。一時は4日以来の水準とな る2.31%まで低下した。同年債価格(表面利率2.125%、償還期限2025 年5月)は10/32上げて97 31/32。

ドイツ10年債利回りは1bp低下の0.83%。前週末までの2営業日 では15bp低下していた。

キャンター・フィッツジェラルドの金利トレーディング責任者、ブ ライアン・エドモンズ氏は「少なくとも短期的にはリスク回避の動きと なっており、比較的安全な米国債に買いが戻っている」と指摘。ギリシ ャ債務協議については「合意に至ると信じられていたが、それは誤り だ」と述べた。

ユーロ圏離脱

欧州中央銀行(ECB)が保有する35億ユーロ相当のギリシャ政府 債は7月20日に満期を迎えるが、償還できなければ、ECBはギリシャ の銀行向け緊急流動性支援を打ち切る可能性がある。

ギリシャの債権者は年金基金の縮小と税金による資金調達を同国に 求めている。ギリシャ政府は経済的にも政治的にもそのような要求は容 認できないとしており、同国がユーロ圏離脱を余儀なくされるとの懸念 が強まっている。

メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)幹部のミヒャエ ル・グロッセ・ブレーマー議員は14日のZDFのテレビインタビュー で、「ギリシャ政府が要求を実行しないなら、GREXIT(ギリシャ のユーロ圏離脱)を考慮に入れねばならない」と発言した。

ギリシャの債務問題を話し合うため、18日にはユーロ圏財務相会合 が開催される。

「神経質に」

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「ギリシャや弱い米経済指標をめぐって緊張 感がある。連邦公開市場委員会(FOMC)会合に向けて市場は非常に 神経質になっている」と語った。

米製造業生産指数は5月に前月比で0.2%低下。鉱業と公益事業も 含む全体の鉱工業生産指数も0.2%低下した。

NY連銀製造業景況指数は6月にマイナス1.98に低下した。予想は プラス6だった。

原題:Treasuries Rise as Greek Default Risk Boosts Demand for Safety(抜粋)

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