万策尽きたチプラス首相に迫る時間切れ、ギリシャに最後の審判

ギリシャをユーロ圏にとどめるために債権者 側に譲歩するのか、それとも混乱の中でユーロ圏を去るのか-。チプラ ス首相が選択するのに残された時間は4日となった。

14日のブリュッセルでの協議決裂で、2009年以来のギリシャ危機の 次の山場は18日のユーロ圏財務相会合となる。10カ月にわたって支払わ れていない救済資金を受け取る道は閉ざされようとしている。

ルクセンブルクでの会合がまたも不調に終わった場合はどうなるの だろうか。

救済合意見通しの後退に伴い、ギリシャが6月中に17億ユーロ (約2360億円)を国際通貨基金(IMF)に支払える可能性も低くな る。ギリシャがデフォルト(債務不履行)すれば欧州中央銀行( ECB)が同国の銀行を支えることは難しくなる。ECBの支えがなけ れば、ギリシャ政府は国内からの資金逃避を防ぐために資本規制導入が 必要になるかもしれない。

ピーターソン国際経済研究所のヤコブ・キルケゴール上級研究員 は、ギリシャがIMFへの債務を履行できずECBが緊急支援を停止し チプラス首相が例外的な措置を取らざるを得ない確率を60%とみてい る。

「チプラス首相がユーロ圏の交渉相手として足る指導者でないこと はますます明らかになりつつあり、同首相を説得しようとする政治的取 り組みで得られるものはなくなりつつある」と同氏は指摘した。

当のチプラス首相は、強硬と柔軟の姿勢を使い分けることで最後の 審判をこれまで遅らせてきた。

IMFはプライマリーバランスの黒字を国内総生産(GDP)の 1%とするために年金の一段の削減と付加価値税の引き上げを求める が、チプラス首相にとって年金は聖域で譲れない。バルファキス財務相 は債務減免を求め続けている。

ドイツ当局者らはチプラス政権が姿勢を変えないのならばユーロ圏 離脱を容認する考えに傾いているもようだ。ガブリエル副首相は15日の 独紙ビルトへの寄稿で「半分共産主義の政府が選挙でした誇大な約束の つけをドイツの勤労者とその家族に払わせることはしない」と強調し た。

ベレンベルクのエコノミスト、ホルガー・シュミーディング氏は、 この段階でチプラス首相が期待できるのは「面子のために幾つかの小さ な変更を勝ち取ることくらいだろう」と話している。

原題:Out of Options and Time, Tsipras Faces Greece’s Moment of Truth(抜粋)

--取材協力:Richard Bravo、Patrick Donahue.

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