ギリシャ首相の瀬戸際政策に不満募らす国民-ユーロ残留希望

「ひどい状態だ」。アテネの新聞売店で働く ディミトリスさん(23)は、ギリシャ支援をめぐる最新協議物別れの見 出しが躍る紙面が並んだ店頭でこう語り、客から最近耳にするのはチプ ラス政権への不満ばかりだと漏らす。

名字は明かしたくないとするディミトリスさんはチプラス首相に関 し、「言うこととやることが違う。誰も何が起こるか分からない」と話 した。

債権者との協議は終わりが見えず、企業は手持ち現金が不足して、 市民はたんす預金に走り、ギリシャ経済がリセッション(景気後退)に 逆戻りする状況に、国民は倦怠(けんたい)感を強めている。

先週の世論調査によれば、対象となった1000人のうち過半数が政府 の戦略に不満で、首相が債権者と合意すべきだとの回答は77%に上っ た。

調査会社マークが先週行った調査では、チプラス首相率いる与党急 進左派連合(SYRIZA)の支持率は依然、直近のライバル政党の倍 近くを維持していることが示されたものの、1.4ポイント後退した。

「正気を失う」

宝飾品業を営むアレクサンドラ・ベリコカキスさん(57)は、これ から何が起こると思うかとの質問に対し、「全く当惑している」と答え た。

ベリコカキスさんは「国が問題を抱えているのは事実だが、『明日 には支払われない、明日には支払われる』『融資返済はない、返済され る』といった話を日に5回も聞かされるのは堪えられない。人々は正気 を失ってしまう」とこぼした。

マークの世論調査によると、ギリシャがデフォルト(債務不履行) 状態に陥ると懸念する回答は55%と、2月時点の38%から増加した。

一方で、77%が同国のユーロ圏残留を望むとし、ほぼ同数が欧州連 合(EU)にとどまることを希望。SYRIZAの支持者の間でも71% が、ユーロ圏に残留すべきだとした。

原題:Tsipras Brinkmanship in Talks Tires Greeks Who Want to Keep Euro(抜粋)

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