TOPIXが小幅に3日続伸、保険や内需堅調-ギリシャ重し

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15日の東京株式相場は、TOPIXが小幅に 3営業日続伸。一部アナリストが強気判断を示した保険株が業種別上昇 率トップで、不動産や小売など相対的に内需関連株が堅調だった。ギリ シャ情勢の不透明感、対ユーロでの円高懸念から安く始まったものの、 今週は国内外の金融政策イベントが重なり、売り圧力も限られた。

TOPIXの終値は前週末比0.44ポイント(0.03%)高 の1651.92、日経平均株価は19円29銭(0.1%)安の2万387円79銭と3 日ぶりに反落した。

新光投信の宮部大介ストラテジストは、「直接的にはギリシャのユ ーロ離脱に目が向いている」と言う。一方で、「大きなイベントである 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ち。5月指標は良かった が、メンバーも確信は持てず、9月にも利上げを行うとのメッセージは 出しづらいのではないか」と、不透明感の強さを指摘した。

14日にブリュッセルで行われたギリシャ政府代表団と債権者の大詰 めの交渉は、債権者側の要求とギリシャ政府の妥協案の溝が埋まら ず、45分で終了した。欧州委員会は声明で、「若干の進展があったが、 大きな相違が残り、協議は成功しなかった」とし、同国支援をめぐる協 議は18日にルクセンブルクで行われるユーロ圏財務相会合に移る。ギリ シャがデフォルト(債務不履行)を回避できるかどうかは、同会合の結 果に委ねられる。

きょうの為替市場では、円は対ユーロで1ユーロ=138円40銭台を 中心に推移し、東京株式市場の12日終値時点138円75銭に比べ円がやや 強含んだ。ドル・円は1ドル=123円40-50銭前後で取引され、前週末 は123円44銭だった。

第一生命経済研究所の嶌峰義清首席エコノミストは、「米国で早め の利上げの話が出てくるのではないかとリスクオフになりやすい流れの 中、ギリシャとの交渉が決裂すれば、欧州の景気や金融政策、ユーロ信 認などへどう影響するのか市場は計算できてない」と話す。日本株にと っては、「リスクオフで円が買われれば、業績にも下方修正余地が出て くる」と警戒感を示していた。

政策イベント重なり動きづらい

今週は16-17日に米FOMCが開かれ、終了後に経済予測の発表と 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の会見もある。12日に 発表された6月の米消費者マインド指数は、市場の予想以上に上昇し た。18-19日には日本銀行の金融政策決定会合を控え、米国では環太平 洋連携協定(TPP)の交渉に関する動きがヤマ場を迎えている。

ギリシャの不透明感、円高警戒から週明けの日本株は下落して始ま り、朝方に日経平均は一時200円以上、TOPIXも10ポイント以上下 げる場面があったが、その後は下げ渋り。岡三証券グローバル金融調査 部の平川昇二チーフエクイティストラテジストは、「今週は日米欧政策 の方向性待ちで、それらの組み合わせ次第で相場が上にも下にもいくた め、その前に動きづらい」とし、イベントの結果次第で急騰シナリオも あるため、「大きく下にもいかない」とみていた。

東証1部33業種は保険、不動産、その他金融、繊維、小売、情報・ 通信、医薬品など11業種が上昇。保険については、野村証券が金融セク ター戦略で強気スタンスを継続。海外事業をけん引役に業績モメンタム が改善しているなどとし、バリュエーション面でもグローバル比較で割 安感があると指摘した。

鉱業やパルプ・紙、石油・石炭製品、ガラス・土石製品、証券・商 品先物取引など22業種は下落。鉱業や石油は、世界的な供給過剰への警 戒で12日のニューヨーク原油先物が1.3%安の1バレル=59.96ドルと続 落したことが嫌気された。

売買代金上位では、ソフトバンクや第一生命保険、NTT、花王、 東京海上ホールディングス、明治ホールディングスが高く、東京電力や 富士重工業、国際石油開発帝石、リクルートホールディングスは安い。 韓国NHNエンターテインメントとの資本提携を解消するエイチームは 急落した。東証1部の売買高は17億416万株、売買代金は2兆100億円。 上昇銘柄数は815、下落は923。

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