長期金利一時2営業日ぶり水準に上昇、FOMCや入札控えて買い限定

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長期金利は一時2営業日ぶりの水準に上昇し た。ドイツや米国の金利上昇に一服感が出ていることなどを背景に買い が先行した。その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)などを控えて 上値が抑えられた。

15日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回 債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値と同 じ0.50%で開始後、1ベーシスポイント(bp)高い0.51%と11日以来の水 準を付けた。午後の取引終盤では0.50%で推移している。新発5年物 の123回債利回りは0.5bp高い0.12%で取引されている。

長期国債先物市場で中心限月9月物は、前週末比5銭高の146円35 銭で開始し、146円36銭を付けた後、売りに押されて、7銭安の146円23 銭まで下落した。午後は下げ渋りとなり、結局、4銭高の146円34銭で 引けた。

SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「今週の FOMCや40年債入札といったイベントを控えて、様子見ムードで買い 手が乏しい相場になっている。先物などのボラティリティが高いことも 手控えムードにつながっている。超長期セクターなどを見ても出来高に 乏しく、ちょっとした売りで金利が上がってしまったという印象だ」と 話した。

独米金利上昇に一服感

前週末の欧州債市場では独10年債利回りが前日比5bp低下の0.83% となった。10、11日には昨年9月以来の1%台に乗せた。米国の10年債 利回りは前週末に1bp高の2.39%程度で引けた。11日には2.5%付近ま で上昇する場面があった。

16、17日にはFOMCが開催され、終了後に経済予測の発表とイエ レン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見がある。

メリルリンチ日本証券の大﨑秀一債券ストラテジストは、国内債券 市場は買い先行後にFOMCなどのイベントを控えて様子見姿勢と指 摘。「タカ派的なトーンが強まると米金利に上昇圧力かかり、 円債市 場も様子見スタンスが強まりそう。一方で米債市場が荒れること なけ れば徐々に買いが優勢になる」と話していた。

財務省は16日、5年利付国債の価格競争入札を実施する。償還日が 前回の123回債から3カ月延びるため、新しい回号となる。表面利率( クーポン)は前回債と横ばいの0.1%となる見込み。発行予定額は前回 債と同額の2兆5000億円程度となる。18日には40年債入札が予定されて いる。

日銀は18、19日の日程で金融政策決定会合を開く。黒田東彦総裁 が10日の国会答弁で円の実質実効為替レートに言及したことを受けて、 円の上昇につながったことから、会合後の定例会見での発言が注目され ている。

UBS証券の井川雄亮デスクストラテジストは15日付のリポート で、黒田総裁の記者会見では為替水準に対する質問が相次ぐだろうとし た上で、「為替発言の火消しを行うか否かで、日銀の長期的な緩和スタ ンスが見えてくることになる」と説明。長期的な金利上昇リスクは頭の 片隅に入れて置くべきだとしている。

--取材協力:赤間信行、Daisuke Sakai.

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