甘利担当相:TPP大筋合意、最短では厳しく

甘利明・環太平洋連携協定(TPP)担当相 は13日、同交渉妥結に向けた鍵となる米大統領貿易促進権限(TPA) 法案の成立が事実上見送られたことを受け、「大筋合意に向けた閣僚会 議の最短スケジュールは厳しくなってきた」との認識を示した。その上 で「米下院でさらなる努力が行われることを期待する」と述べた。

米下院は12日、TPA法案を賛成219、反対211票で可決した。しか し、TPA法案最終採決の前提となる失職者支援(TAA)法案を賛 成126、反対302で否決。これによりTPA法案は行使できない状態とな っている。下院はTAA法案を16日に再び採決する予定。

甘利氏が13日午前都内で記者団に述べた。今後のTPP交渉につい て「そう悲観的にならなくてもいいかと思う。米下院議会の努力を注視 し、見守っていきたい」と話した。一方、菅義偉官房長官も同日午後、 都内の講演で「TAAが可決されるとTPAが作動し、一挙に閣僚会合 が招集され、いよいよ最終決着の方向に入る」と語った。

米TPA法案は、政府間で妥結した通商協定の内容を議会が修正で きないようにするもので、TPP交渉を加速させる条件とされている。 甘利氏は要となるTAA可決について、「票差ほどの温度差ではないよ うだ」と言及。今回は反対を呼び掛けたペロシ民主党院内総務の動向も 含め「再協議の中で対応が進んでいくのではないか」と指摘した。

安倍晋三首相は4月、米議会での演説でTPPに関し、「日米がリ ードし生い立ちの異なるアジア太平洋諸国にいかなる国の恣意(しい) 的な思惑にも左右されないフェアでダイナミックで持続可能な市場を作 りあげなければならない」と訴えた。「単なる経済的利益を超えた、長 期的な安全保障上の大きな意義がある」とも指摘した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE