ジェームズ・マードック氏、メディア王国後継の地位回復か

ジェームズ・マードック氏(42)は父親で21 世紀フォックス会長のルパート・マードック氏からメディア王国を引き 継ぐ有力後継候補の立場を取り戻した。4年前には英大衆紙での電話盗 聴事件で前途が危ぶまれていた。

事情に詳しい関係者1人によると、ルパート・マードック氏は21世 紀フォックスの最高経営責任者(CEO)を退きジェームズ氏に同職を 引き継ぐ準備を進めている。ジェームズ氏の兄ラクラン氏は共同会長に 就任するという。

84歳のルパート・マードック氏にとって待望の世代交代だが、問題 は子女の中で誰を後継者とするかだ。ラクラン氏(43)は9年間のオー ストラリア滞在を経て1年前に一族のビジネスに復帰。再び後継候補の 1人と見なされた。一方、娘のエリザベス氏(46)は英国で自力でビジ ネスに成功し、父親のメディア王国を出たり入ったりという状況だ。

王国傘下の英大衆紙ニューズ・オブ・ザ・ワールドでの電話盗聴事 件などに関して、承知していなかったと英議会で父親とともに証言し た2011年7月の時点では、ジェームズ氏がCEOに昇格する可能性は乏 しいと受け止められていた。

当時38歳だったジェームズ氏は、父親が率いるニューズ・コープの 成長株で、国際事業の責任者や英有料テレビ放送のBスカイB(現スカ イ)の会長を務めていた。マードック一族は不正行為で追及を受けなか ったものの、電話盗聴スキャンダルはテロ被害者や著名人などにも拡大 し、記者は訴追されニューズ・オブ・ザ・ワールド紙は廃刊。ジェーム ズ氏のニューヨーク転勤などにもつながった。

ピール・ハント社のメディアアナリスト、アレックス・デグルート 氏は「ジェームズ氏は長い間、選ばれた息子であっただけに、時間の問 題にすぎなかった」と述べ、電話盗聴事件で2、3年遅れたとも言える が「これは『王朝』の問題だ」と指摘した。

原題:James Murdoch Rebounds From Hacking Scandal to Run Fox(抜 粋)

--取材協力:Anousha Sakoui、Betty Liu.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE