よみがえるSARS感染拡大の記憶、香港でMERS対策始動

香港の交通が遮断された診療所の外で、中東 呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス感染が疑われる患者を手当て する防護服姿の医療関係者らの画像が今週、オンラインに掲載される と、その影響はすぐに表れた。株価は下落し、ソーシャルメディアの炎 上が始まった。

患者はウイルス検査で陰性と判明し、香港ではこれまでのところ感 染例は報告されていない。診療所での予防措置は、香港が2003年に新型 肺炎(重症急性呼吸器症候群、SARS)の感染拡大に見舞われたこと を受け導入している感染症対策の一環として実施された。

今回の件は、SARSや鳥インフルエンザなど香港が長期にわたり 感染症を経験してきたことで、当局だけでなく住民や投資家が対策を整 えてきたことを示している。空港とフェリーターミナルでの即時検査と 発熱検査によるスクリーニング、隔離キャンプは、香港が作成した23ペ ージにわたるMERSに関する準備計画の一部だ。これらの対策の多く は現在実施されており、他の感染症発生の可能性に備える際も役立ちそ うだ。

香港株式相場は11日、当局がMERS感染例はこれまでのところ報 告されていないと発表したことを受け反発した。

香港大学公衆衛生大学院のレオ・プーン准教授は「03年以降、人々 は感染症発生に対して警戒を強めるようになっているが、問題はうわさ が広まれば間違った考えを持ち得るという点だ」と指摘。「ただ、一般 的に香港の人々はリスクを軽減するために厳しい対策を導入する必要が あるということを理解しており、協力している」と述べた。

原題:Hong Kong SARS Scars Fuel MERS Jitters as Virus Plan Starts (1)(抜粋)

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