ギリシャ協議の争点、年金問題の根深さ-早期退職を選ぶ事情

ギリシャ支援協議で交渉担当者らが同国の年 金制度問題に頭を悩ます理由を知るには、2人の子を持つシングルマザ ーで早期退職者のマリア・クーナニさん(59)の例を見れば十分だろ う。

20年間にわたり型紙づくりで生計を立ててきたクーナニさんは昨 年、年金の減額支給を申請した。オーダーの未払いが増え、やりくりが 困難になったためだ。満額の年金受給資格を得るためにはまだ10年働く 必要があったクーナニさんは唯一の現実的な選択肢として早期退職を選 んだ。こうした早期退職はギリシャの債権者から、同国年金制度弱体化 の一因と指摘されている。

クーナニさんは「誰も雇ってくれないのでそうした」とし、「39歳 の私の娘でさえも雇おうとはしない」と述べた。

ギリシャの年金制度が支援協議の前進を妨げる主要問題となる中、 クーナニさんのケースは簡単な解決策がないことを示している。債権者 の目には同国の年金制度は依然、気前が良過ぎると映る。一方、ギリシ ャ政府にとって、5年続いたリセッション(景気後退)や、欧州連合 (EU)で最も高い失業率で年金財源への拠出が縮小する中、年金制度 は苦境に見舞われている。

欧州委員会ギリシャ部会の元メンバーでエコノミストのジェンズ・ バスティアン氏は「新たな拠出と年金算出のシステムが導入された場 合、失業した人は年金制度からこぼれ落ちてしまう」と指摘。「これは 年金制度改革では解決できないマクロ問題だ」と説明した。

原題:Greek Pensions Tangle Shows There’s No Easy Way Out of Impasse(抜粋)

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