イスラム国はまるでマフィア-税金に手数料、用心棒代も強要

かつてはあまり知られていなかった過激派組 織「イスラム国」が、ここ1年間にイラクの主要都市の一部を制圧し複 数の油井や産業、銀行を掌握、世界で最も資金力があり恐れられるテロ 集団として台頭した。

米国が24億4000万ドル(約3000億円)を投じ9カ月にわたって戦闘 員や石油施設、密輸ネットワークを空爆したにもかかわらず、イスラム 国は軍事面や財政面で衰えを見せていない。

米財務省と国連の統計によれば、イスラム国が銀行から奪った資金 は推計6億7500万ドルに上り、この他に原油収入と人質の身代金1 億4500万ドル、企業などからの略奪によりさらに数千万ドルを得てい る。

財務省のテロ資金対策と金融犯罪担当の次官補を務め、国際テロ組 織アルカイダのテロ資金対策に数年間にわたって携わったフアン・サラ テ氏はイスラム国について「安全な場所で活動するありきたりのテロ集 団ではない」と指摘。「イラクとシリアの原油のほか、人口密集地、銀 行や遺跡、密輸グループにアクセスがある。そのため、ありきたりのテ ロ集団より機動力があり、より多くの資本と資源にアクセスできる」と 語る。

石油精製施設とタンカーへの米国主導の空爆に加え、原油価格下落 によりイスラム国の石油収入は最大67%減少しているが、個人や企業か ら税金や手数料、「用心棒代」をより多く要求する手法にシフトしてい る。

12人の米当局者と元当局者およびテロリストの資金調達に関する複 数の専門家によれば、イスラム国は穀物や宝飾品、古美術品などあらゆ る物品を盗んでいるほか、不動産も略奪している。

米シンクタンク、民主主義防衛財団の上級研究員、ダビード・ガー テンスタインロス氏はイスラム国について、「ある意味、原始国家であ り、テロ組織であり、反政府組織であり、多国籍犯罪集団だ」と指摘。 コロンビアとメキシコの麻薬カルテルやソマリアやマリ北部、イエメン で活動するアルカイダの分派のように、イスラム国も税金の支払いを強 要し資源を奪取しているほか、企業利益の一部を奪っていると述べた。

原題:Mafia-Like Islamic State Taxes and Extorts Like a Drug Cartel(抜粋)

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