NY外為:円が急伸、3カ月で最大の上げ-日銀総裁の発言で

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10日のニューヨーク外国為替市場では、円が 約3カ月で最大の上げとなった。日本銀行の黒田東彦総裁が、実質実効 レートでは「ここからさらに円安はありそうにない」との認識を示した ことを受けた。

円は主要通貨全てに対して上昇。黒田総裁は衆院財務金融委員会で 「実質実効為替レートでみると円安になっているのは事実」と述べた。 円は先週、ドルに対して一時125円86銭と13年ぶり安値を付けた。ドル はこの日下落し、これで3日続落。原油上昇が材料視されたほか、11日 発表の経済指標を控えて様子見姿勢も広がった。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツの為替調査・戦略担当ディ レクター、カール・シャモッタ氏は電子メールで、「政策当局は明らか に1ドル=125円の水準で防衛策を講じた」とし、「ここ数週間に見ら れた無秩序な下落を受け、当局には円相場を安定させるため口先介入を 行う明確な動機がある。ただ当局は、歴史的な円高が修正される中で日 本経済が恩恵を受けていることも認識している」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比1.3%高の1 ドル=122円68銭。上昇率は3月18日以来で最大。対ユーロでは1%高 の1ユーロ=138円90銭。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.8%下げて1171.61。

黒田総裁の発言

黒田総裁は「実質実効為替レートがここまで来ているということ は、ここからさらに実質実効為替レートが円安に振れることはありそう にない」とし、相場水準はリーマンショック前に戻ったと述べた。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は「明確なトーンの変化だ」とし、「この水準で 日銀がより上下双方向に動く相場を望む考えを表明したのは、今回が初 めてではない。円が戻したのはそのためだ」と述べた。

ブルームバーグ相関加重指数によると、円は過去3カ月間において 主要10通貨のバスケットに対し4.7%下落している。

チャプデレーン(ニューヨーク)の為替責任者、ダグラス・ボース ウィック氏は「さらなる円安はありそうにないとの黒田総裁の発言は、 『ここで一休みしよう』というような意味で言ったのだろう」と語っ た。

原題:Yen Gains Most in 3 Months as Kuroda Says More Weakness Unlikely(抜粋)

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