黒田氏:付利はマネタリーベースに効果、下げ検討していない

日本銀行の黒田東彦総裁は10日、衆院財務金 融委員会で「付利の引き下げは検討していない」と述べた。

黒田氏は金融機関が日銀に保有している当座預金の超過準備に付け ている0.1%の金利について、「マネタリーベースの増加に効果があ り、引き下げは検討していない」と述べた。

甲府市で同日に記者会見した日銀の佐藤健裕審議委員も「マネタリ ーベースを円滑に積み上げるために必須のツールであり、現行の80兆円 のマネタリーベース目標を達成する上では、0.1%の付利は重要な役割 を演じており、一体不可分だ」とし、歩調を合わせた形だ。

黒田氏は量的・質的緩和の一環で実施している国債買い入れについ て「支障が出るとはみていない」と述べた。量的・質的緩和に限界はな いのかとの前原誠司議員(民主)の質問に答えた。

バーゼル銀行監督委員会で、国債保有などの銀行勘定の金利リスク と、ソブリンリスクなどの見直しが進んでいることについては「現時点 で方向性は固まっていない」と述べるにとどめた。

この日の債券相場は先物が約1カ月ぶり安値に達したほか、長期金 利は1週間ぶりに0.5%台に乗せる場面があった。

黒田氏は「2%の物価目標が安定持続するまで量的・質的緩和を継 続する姿勢に変わりはない」との立場を繰り返しつつも、永久的に継続 する考えはないことを明らかにした。

国債保有額に上限を設定している日銀券ルールについては、「一時 的に停止しているだけで、廃止したわけではない。量的・質的緩和終了 時点で復活する」と述べた。「包括的緩和の時代から日銀券ルールはオ ーバーライドしている」とも指摘した。

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