円急伸、対ドル2週間ぶり122円台-黒田総裁発言で買い強まる

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東京外国為替市場では円が急伸。日本銀行の 黒田東彦総裁が実質実効レートでは「ここからさらに円安はありそうに ない」との認識を示したことを受け、円買いが活発化し、対ドルでは約 2週間ぶりに1ドル=122円台まで上昇した。

10日午後3時40分現在のドル・円相場は122円85銭前後。一時は122 円50銭と5月26日以来の水準までドル売り・円買いが進んだ。午後に黒 田日銀総裁の発言が報じられるまでは124円台半ばで推移していた。

黒田総裁はこの日の衆院財務金融委員会で、実質実効レートに関連 して、「円安になっているのは事実」との認識を示した上で、「ここか らさらに円安はありそうにない」と述べた。

しんきんアセットマネジメント投信の加藤純主任ファンドマネージ ャーは、「これまで財務省が相場のスピード感について言及してきたこ とはあったが、黒田総裁が実質実効相場ベースではあれど、円が安いこ と、また円安の余地が少ないことに言及したことは大きなサプライズ だ」と語った。

ユーロ・円相場も黒田発言を受けて1ユーロ=140円台半ばから一 時138円53銭と3日以来の水準まで円買いが進行。同時刻現在は138円98 銭前後で推移している。円は主要16通貨全てに対して前日終値比で上昇 している。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラ テジストは、ドル・円が一気に125円超まで吹き上がり、みんな警戒感 を抱いていたところに「超グッドネーム」の発言が出たことで、「影響 が大きくなっている」が、円安の基になっているオープンエンドの大規 模介入自体を改めない限り、「ずっと円が高くなり続けることは基本的 にあり得ない」と指摘。米国で粛々と利上げ計画が始動してくれば、日 米金利差が開いて結局、ドル高・円安が進むことになると語った。

--取材協力:Daisuke Sakai.

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