米国債:軟調、3年債入札では4年ぶりに高い落札利回り

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9日の米国債市場は軟調。今週は金利上昇観 測が広がるなかで入札が行われ、米国債への需要が試される。

この日の3年債入札(発行額240億ドル)では、最高落札利回りが 4年ぶりの高い水準に押し上げられた。これを含めて今週は3回、合 計580億ドル相当の中・長期債入札が行われる。市場では早ければ9月 にも金融当局が利上げに踏み切るとの観測が広がり、価格に織り込まれ ている。

野村ホールディングスのストラテジスト、スタンリー・サン氏は 「売り浴びせはまだ終わっておらず、利回りにはまだ上昇余地があると 考えられている」と指摘。「最近のボラティリティと弱気なモメンタム で、様子見を続ける投資家もいる」と続けた。

ブルームバーグがまとめた米財務省のデータによると、年初からこ れまでの中・長期債入札(総額9130億ドル)では、応札倍率が平均2.85 倍と、昨年全体(総額2兆2000億ドル)の2.98倍を下回っている。過去 最高は2012年に記録した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1 b p=0.01%)上昇の2.44%。一時は昨年9月30日以来の高水準とな る2.45%を付けた。同年債価格(表面利率2.125%、償還期限2025年5 月)は15/32下げて97 1/4。

10年債利回り、一段上昇も

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は10年債利回りについて、「一 段と上昇するのは間違いないだろう。こんなに早く2.40%に戻すと思っ ていた投資家は多くないと思う」と述べた。

この日の3年債入札では最高落札利回りが1.125%と、2011年4月 以来の高水準。応札倍率は3.33倍。5月の入札では応札倍率3.34%、最 高落札利回り1%だった。

CRTキャピタル・グループの政府債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は「入札は全体的な需要を推し量る目安だと受け止めてい る」と述べた。

3年債入札では外国の中央銀行を含む間接入札者の落札比率 が50.7%。過去10回の平均値である43.3%を上回った。プライマリーデ ィーラー以外の直接入札者の落札比率は9.7%。過去10回の平均 は13.5%。

利回り上昇の背景には、ドイツ国債への売り浴びせ再開と社債発行 の活発化もあった。フェデレーテッド・インベスターズ(ピッツバー グ)のマルチセクター戦略責任者、ドナルド・エレンバーガー氏は「社 債と政府債の供給見通しが部分的に作用したのは確かだ」と指摘。「ド イツで何が起こるかも意識された」と続けた。

米財務省は10日に10年債(発行額210億ドル)、11日に30年債 (同130億ドル)の入札を予定している。

原題:Appetite for Treasuries Wanes as Traders Push Up Auction Yield(抜粋)

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