「狂乱」のオークランド住宅価格、NZ中銀の金融政策を縛る

ニュージーランド(NZ)のオークランドで 住宅ローンブローカー業を営むジョン・ボルトン氏は、NZ準備銀行 (中央銀行)のウィーラー総裁が政策金利引き下げについて言及し始め る中で、自身のビジネスは天井知らずの活況を呈していると語る。

ウィーラー総裁が利上げバイアスを解除し、利下げを正当化すると 考えられる条件について説明した3月以降、ボルトン氏のスクイレル・ モーゲージズでは取り扱うローンが2倍余りに増えた。こうしたブーム は同総裁が抱えるジレンマを端的に示している。インフレがゼロに近い 状況が、NZ最大の都市オークランドで住宅バブルを醸成する危険があ る。

乳製品価格の低迷が経済成長の下押し圧力となり、インフレ率が4 年連続で中銀目標の2%を下回る状況で、ウィーラー総裁は利下げ圧力 にさらされている。世界銀行の高官としてワシントンで米国のサブプラ イム危機を見てきた経験を持つ総裁は、平均価格が現在ロンドンを上回 っているオークランドの住宅市場を歴史的観点からも注視している。

ニュージーランド経済研究所(NZIER)のシニアエコノミス ト、クリスティーナ・レオン氏は、利下げを予想しておらず、「ウィー ラー総裁は、住宅市場バブルとその次に来る崩壊の引き金を引く中銀総 裁になることは望んでいないと思う」と述べた。

市場による将来の政策金利に関する観測を反映するオーバーナイ ト・インデックス・スワップ(OIS)のデータによると、11日の金融 政策決定会合で政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レート が0.25ポイント引き下げられ、3.25%になる確率は54%。ブルームバー グの調査では、今週動きがあると予想するエコノミストは16人中6人に とどまった。

不動産調査会社クオータブル・バリュー・ニュージーランドの9日 の発表によると、オークランドの5月の住宅価格上昇率は前年同月 比16%と、11年ぶりの高い伸びとなった。同地域の平均住宅価格は82 万8502NZドル(約7350万円)と、ロンドンの36万9332ポンド(約7060 万円)を上回っている。

原題:‘Crazy’ Auckland House Prices Leave RBNZ’s Wheeler in Bind (1)(抜粋)

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