欧州企業の今年の株主還元、5年ぶり低水準か-なお消極的

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の下で 打ち出された刺激策の効果で域内景気は拡大しつつあり、企業利益は増 加し、市場は上向いている。それでも2015年に企業が利益のうち株主還 元に振り向ける割合は恐らくここ5年で最低となりそうだ。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の5日の顧客向けリポートによ ると、欧州企業は今年、キャッシュフローの30%を配当や自社株買いに 充てる見込みで、その比率は2010年以来最も低い。

ストックス欧州600指数の構成企業の現金残高が2兆2000億ユーロ (約310兆円)と、少なくとも03年以来の高水準に達したにもかかわら ず、欧州企業の最高経営責任者は株主還元の拡充には消極的で、ほぼ2 倍のキャッシュフローが株主に還元される米国とは対照的だ。

バーナビー・マーティン、マニシュ・カブラ両氏を含むストラテジ ストはリポートで、「企業が景気回復は本物だと確認してからリーマン 危機前の株主還元方法に戻そうと様子見するのは確実だ」と指摘。「企 業は株主還元をもっと抑制すべきだと政治家が論じている」時期に、高 い失業率と低い賃金の伸びが重なり、自社株買いを妨げていると分析し た。

ユーロ圏の15年の経済成長率は1.5%と、4年ぶりの高さが見込ま れており、アナリストはストックス600指数構成企業の利益の伸び が5.4%と予想している。同指数は年初来で13%上昇している。

原題:Draghi Economy Failing to Stoke Cash Machine for European Stocks(抜粋)

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