米国株:S&P500種下落、雇用統計で利上げ見通し強まる

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5日の米国株は下落。S&P500種株価指数 は週間ベースで先週に続き下げた。朝方発表された米雇用統計は予想を 上回る雇用増が示され、年内利上げの見方が強まった。

バイオテクノロジー株と金融株を中心に小型株は上昇した。公益事 業株は下落。債券利回り上昇を背景に銀行株は上昇した。JPモルガ ン・チェースとバンク・オブ・アメリカ(BOA)はいずれも高い。エ ネルギーは原油高を手掛かりに上昇した。

S&P500種株価指数は前日比0.1%安の2092.83 。ダウ工業株30種 平均は56.12ドル(0.3%)下げて17849.46ドル。ラッセル2000指数 は0.8%上昇した。

スタイフェル・ニコラウス(セントルイス)の運用担当者、チャ ド・モーガンランダー氏は雇用統計について、「第1四半期から第2四 半期初めまでの低迷が一時的な可能性であることを裏付けた」と述べ た。「賃金の伸びが加速し始めるか、もしくは全ての分野で活動が活発 になり始めれば、当局は9月か10月に動くだろう。これは景気にとって は明るい材料だ」と続けた。

米雇用統計

労働省が発表した5月の雇用統計によ ると、雇用者数の伸びは過 去5カ月で最大となった。5月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季 節調整済み)は前月 比28万人増。市場予想の中央値は22万6000人増だ った。前月は22万1000人増に修正された(速報値22万3000人増)。家計 調査に基づく失業率は5.5%に上昇した。

CMEグループのデータによると、今年10月までに利上げされる確 率は53%と、4日の44%から上昇した。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、労働市場の改善が一層進んだ 場合、金融当局が年内に利上げを開始する可能 性はなお高いとの認識 を示した。ただ、雇用の見通しは不透明感が増しているとも指摘した。

また米連邦準備制度理事会(FRB)のタルーロ理事は米経済成長 が若干勢いを失った可能性があると述べ、景気減速が一時的なのか定着 したものなのかという疑問を投げ掛けていると指摘 し、経済見通しに 念を示した。2日にはブレイナードFRB理事も講演で、米経済が海外 からの向 かい風をどのようにしのいでいるかがはっきりするまで「状 況を注意深 く見守る」姿勢を表明していた。

ボラティリティ指数

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は3.4%低下して14.21。週間ベースでは2.7%上昇と、2週 連続で上昇した。

この日のS&P500種産業別10指数は7指数が低下。通信株や必需 品株、公益事業株などが売られた。一方、金融株とエネルギー株は上昇 した。電話大手ベライゾン・コミュニケーションズは1.8%値下がりし た。

公益事業株は1.3%安。ウィスコンシン・エナジーやPPLはいず れも下げた。

リージョンズ・ファイナンシャルとチャールズ・シュワブを中心に 金融株は上昇。保険株も高い。メットライフとプルデンシャル・ファイ ナンシャルはいずれも上昇した。

原題:S&P 500 Declines as Jobs Data Boost Case for Interest-Rate Rise(抜粋)

--取材協力:Roxana Zega、Callie Bost.

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