米国債(5日):大幅安、10年債利回りは昨年10月来の高水準

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5日の米国債は大幅安。10年債利回りは昨 年10月以来の水準に上昇した。5月の米雇用者数が予想を上回る伸びと なり、金融当局が9月にも利上げに動くとの観測が強まった。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「『これは強い数字だ』とい う驚きの声が上がった」とし、「フロア全体で素早い反応があり、債券 のデスクは取引を開始した」と述べた。

5月の雇用者数の伸びを受け、マネーマーケット・デリバティブの トレーダーらがみる9月利上げの確率は50%を超えた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比10ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.41%。一時2.43%と、10月6日以来の高水準を付 けた。年初来の最低は1月30日の1.64%。

ジェフリーズの政府債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏(ニ ューヨーク在勤)は「売り、売り、売り一辺倒だ」とし、5月の雇用統 計で「経済が下期に回復しないのではないかという懸念がかなり緩和さ れた」と続けた。

雇用統計

米労働省の発表によると、5月の非農業部門雇用者数(事業所調 査、季節調整済み)は前月比28万人増。市場予想の中央値は22万6000人 増だった。5月の平均時給は前月比0.3%増。前年比では2.3%増となっ た。

モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントの世界債 券グループのマネーマネジャー、ジム・キャロン氏は「労働市場は若干 タイトになり始めている。労働者を見つけるのが難しくなっており、企 業は賃金引き上げを余儀なくされている」と指摘した。

ブルームバーグがまとめたフェデラルファンド(FF)金利先物動 向によると、9月の利上げを見込んだ確率は54%と、雇用統計前の46% から上昇した。

欧州でのインフレの兆しや欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の ボラティリティをめぐる今週の発言を受けて、ドイツ10年債利回り は1999年以来の大幅上昇となり、世界的な債券売りに拍車が掛かった。

2013年と類似

米10年債利回りは4月17日以降50bp上昇しており、投資家の間で は2年前に債券利回りが急上昇した「テーパータントラム」を想起させ るとの声も出ている。

ウェルズ・ファーゴ・キャピタル・マネジメント(ミルウォーキ ー)で債券運用に携わるジェイ・ミュラー氏は、「ある意味で2013年と 非常に良く似ている感じだ。ただ当時ほど極端ではないかもしれない」 と述べた。

原題:Trading Desks Roar as Job Gains Send U.S. Yields to 2015 Highs(抜粋)

--取材協力:Alexandra Scaggs.

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