NY連銀総裁:年内利上げ開始の可能性なお高い

米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、労働 市場の改善が一層進んだ場合、金融当局が年内に利上げを開始する可能 性はなお高いとの認識を示した。ただ、雇用の見通しは不透明感が増し ているとも指摘した。

総裁は5日、ミネアポリスで講演。講演原稿によると、「労働市場 の改善が続き、インフレ期待が今後もしっかり抑えられた場合は、成長 見通しをめぐり暗雲が垂れ込めない限り、金融政策正常化の年内開始決 定を支持するだろう」と述べた。

一方で「経済成長が労働市場の一層の改善につながるほど十分に力 強くなるかについては、依然不透明な状況だ」と慎重な姿勢も示した。 初回利上げ後の引き上げペースについては、緩やかなものになる可能性 が高いと強調した。

ダドリー総裁の講演の数時間前に発表された5月の米雇用統計で は、雇用者数の増加幅が市場予想を上回った。

5月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月 比28万人増。市場予想の中央値は22万6000人増だった。

総裁は講演でこの雇用者数の増加幅に触れた上で、「まだ道のりは 長い」と加えた。

このほか、原油価格が安定し、ドル相場の上昇ペースが鈍化してき ていることから、インフレ見通しに関して「確信を強めつつある」と述 べた。

ただインフレ見通しについても、労働市場の動向次第になるとの認 識を示した。さらに労働市場の改善が続いたとしても、それだけでは十 分ではない可能性があると指摘した。

ダドリー総裁は「例えば、労働市場が改善しても賃金の有意な伸び が伴わなかった場合、インフレ期待が低下すれば、インフレ率が中期的 に2%に戻っていくとの合理的な確信は持てないだろう」と述べた。

原題:Dudley Says Fed Still Likely to Raise Interest Rates This Year(抜粋)

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