中国:公共投資プロジェクトで民間資金募る-投資家に苦い記憶

中国・新疆ウイグル自治区のブドウ園への投 資はいかがだろうか。あるいは四川省にある硯(すずり)の博物館への 投資はどうか。投資したければ、今がチャンスだ。これらは中国が民間 資金を求めている1043件に及ぶ投資プロジェクトのごく一部だ。

中国指導部は2008年に始めた総額4兆元(現在のレートで約80兆 円)の景気刺激策に伴って増えた債務への対応に追われており、今回は 官民パートナーシップ(PPP)に頼りつつある。政府のウェブサイト に先週掲載されたリストによれば、道路や鉄道などの投資プロジェクト の総額は約2兆元に上る。

李克強首相は財政リスクを高めずに景気減速に歯止めをかけようと しており、PPPの推進はその一環だ。また、同首相は今後もインフラ 整備を進めるため、地方政府の借り入れ規制を緩和し、中国人民銀行 (中央銀行)も資金調達コストの引き下げに向けて金融緩和を実施して いる。PPPの成否は、投資家が過去の苦い記憶を乗り越え、プロジェ クトパートナーとして政府に対する信頼を再構築する意欲を持てるかど うかだろう。

北京理工大学の胡星斗教授(経済学)は、「民間投資家にはパート ナーである国家、あるいは政府によって痛い目に遭った記憶が生々しく 残っている。慎重にならざるを得ない」と指摘。「一連のプロジェクト を見ると、大半が長期にわたるインフラや公益関連であり、収益見通し も低い」と述べた。

中国のPPP推進計画は今回が初めてではない。地方政府は1990年 代に開発資金を民間から呼び込もうとした。新聞には過去の失敗に関し た記事がいくつもある。

毎日経済新聞の報道によると、民間投資家の陳慶元氏は94年に福建 省泉州市政府と総額2億5000万元を投じて全長1530メートルの有料の橋 を建設することで合意した。その後、泉州市政府は新たに7カ所で無料 の橋を建設したため、有料の橋に投資した陳氏にとっては収入が落ち込 む結果になったという。

原題:China Wants Private Cash for Public Projects in New Stimulus Bid(抜粋)

--取材協力:Karl Lester M. Yap.

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