「出口に殺到する状況」ではない-本格的債券売りの兆候を待て

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世界の債券市場で起きた最近の発作が好まし くないと思えても、投資家が実際に保有する債券の売却に動き始めるま で待つべきだ。

ドイツと米国の債券利回りは確かに年初来で最も高い水準に上昇 し、世界のソブリン債指数からは3月末以降で6260億ドル(約78兆円) を上回る価値が消失した。

しかし債券を保有する全員が先を争って出口に殺到する状況ではま だない。ブルームバーグが集計したデータによれば、債券上場投資信託 (ETF)には過去1週間で約10億ドルの資金が流入し、債券に対する 需要が衰えていない様子を物語る。

そうした傾向は、今年の取引高が米国債の平均を若干上回る社債で かなり特徴的となっており、大規模な資金流出という意味では一般的に 予想されるような状況には至っていない。

FTNファイナンシャルの金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏 は4日のリポートで、「取引高はかなり大きいが、利回りの動きを考え ると熱狂的とまではいえない」と分析。欧州債については「何が激しい 売りを引き起こしているのか多くの市場参加者は今もはっきりした理由 を見いだせないでいる」と指摘した。

25兆4000億ドル相当の債券に連動するバンク・オブ・アメリカ (BOA)メリルリンチの世界ソブリン債指数は、6月最初の3営業日 で1.2%下落した。

ペンシルベニア大学ウォートンスクールのイテイ・ゴールドスタイ ン教授らは4月の論文で、「社債ファンドが脆弱(ぜいじゃく)性にさ らされやすいことを経験が示唆している。資産を現金化しにくいため、 芳しくない運用成績や悪いニュースに対する投資家の反応を増幅させる 戦略的な補完性が生じているようだ」との見解を示した。

原題:You Call This a Bond Rout? Wait Until the Real Selling Starts(抜粋)

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