新興資源国混乱、トヨタ販売計画に影-先進国で拡販へ輸出増も

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トヨタ自動車は2015年の世界自動車販売計画 について、原油価格下落などの影響を受けている資源国や新興国の販売 不振により達成が厳しくなるとの見方を強めている。需要堅調な先進国 の拡販に期待しており、日本から輸出車両の増産も計画している。

トヨタ自動車労働組合が発行する「評議会ニュース」(1日付)に よると、このほど開かれた労組と経営陣の懇談会で、宮崎洋一常務役員 はロシアやインドネシア、ブラジル、アルゼンチンなど「資源国・新興 国での販売が大変厳しい状況」にあり、年初に設定した年間の世界販売 計画について「成り行きでは大変厳しくなることが想定される」との考 えを示した。

宮崎氏はこうした状況を打開するため、堅調な海外の先進国で展開 するモデルの拡販や増産が鍵となるとし、日本から完成車として輸出で きるモデルの増産に向けて、労組に協力を呼び掛けた。

トヨタは今年1月、子会社のダイハツ工業や日野自動車を除くトヨ タ単体の世界販売台数について、前年比0.4%増の918万台との計画を発 表していた。

トヨタ広報担当の土井賀代氏は評議会ニュースに掲載された労使懇 談会での宮崎氏の発言を確認。年間の販売計画については「例年通り、 年央に見直す予定」と述べた。土井氏によると、今年1-4月のトヨタ 単体の世界自動車販売は前年同期比1.4%減の約294万8000台。ダイハツ と日野を含んだグループでは同2.4%の減少だった。

アドバンストリサーチジャパンの遠藤功治アナリストは、経営側が 労組に事業見通しを示す時はいつも極めて慎重な内容になるものだと指 摘。今回のトヨタでも労組に伝えた内容よりも実際は良くなる可能性が 高いと述べた。

背後に迫るVW

鉄鉱石や原油など資源価格の低迷が資源国の経済に影響している。 ブルームバーグのデータによると、今年1-3月のロシアでの自動車総 販売台数は約38万台、前年同期比36%減と大幅マイナスとなっている。 インドネシア、ブラジル、アルゼンチンでも同13-16%の落ち込み。

トヨタはここ数年、世界の自動車業界トップの座をめぐり、独フォ ルクスワーゲン(VW)と激しい販売競争を繰り広げてきた。トヨタグ ループは昨年まで3年連続で販売台数首位を続けてきたが、VWも追い 上げており、今年1-3月で両社の差は約3万台まで縮まっていた。

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