ドル・円は124円台半ば、米雇用統計や独金利の動向を見極めへ

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東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ド ル=124円台半ばで小高く推移。海外時間に発表される米雇用統計や不 安定な動きが続く独金利の動向などを見極めようとの姿勢から、小幅な 値動きとなった。

5日午後3時15分現在のドル・円相場は124円50銭前後。早朝に付 けた124円36銭から124円57銭まで強んだ後はもみ合う展開となった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラ テジストは、米雇用統計は前月並みの無難な予想で、「市場は割とスク エアなスタンスで発表を待っている」と指摘。非農業部門雇用者数の伸 びが「30万人を超えるような数字が出てくれば超ポジティブサプライズ になって今晩中に今週付けた高値を抜けて来週にかけて126円トライも という雰囲気が出てくる」とみる一方、10万人台前半のような増加にと どまれば、「ここもとの上げ方が急だっただけに反動も強く出て、123 円台や122円台まで押し戻される可能性は十分ある」と語る。

ユーロ・ドル相場はギリシャ問題に対する楽観の後退や独金利の低 下を背景にユーロ売り・ドル買いが進んだ海外市場の流れを引き継ぎ、 朝方に一時1ユーロ=1.1180ドルまで下落。その後は1.12ドル台前半で 小動きとなった。

米雇用統計

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査では、5日発表の5月 の米雇用統計で非農業部門雇用者数の予想中央値が前月比22万6000人増 加となっている。4月は22万3000人増だった。

三井住友信託銀行NYマーケットビジネスユニットの海崎康宏マー ケットメイクチーム長(ニューヨーク在勤)は、「やはり強い数字を期 待しているのは確かだと思うので、強ければ素直にドルが買われる方向 ではないか」と予想。その上で、雇用統計が強い場合、ドル・円は一時 的に125円に乗せる可能性があるものの、「結局、他の指標はついてき ていないものもあるので、一気に125円台を抜けていくようなイメージ は持っていない」と語った。

国際通貨基金(IMF)は4日、米経済成長予測を引き下げ、連邦 公開市場委員会(FOMC)は初回利上げを2016年前半まで先送りする べきだとの認識を示した。IMFは米国経済に関する報告書で、ドル相 場は「やや過大評価されている」との見方を示し、さらに著しく上昇し た場合は「悪影響が予想される」と指摘した。

独金利が低下

ギリシャはIMFに対し、6月中の4回の返済について5日期限の 分も含め、月末の一括払いにまとめる措置を要請した。同国は救済融資 再開に道を開く債権団側の最新提案を拒否。合意に到達するためには債 権団側がより現実的な提案で早急にまとまることが必要だと指摘した。

4日の欧州債市場ではドイツ国債が反発。10年債利回りは8カ月ぶ り高水準に達した後、下げに転じた。

海崎氏は、ユーロは「独金利次第」だが、米雇用統計を控えて、市 場は「強い数字でまたユーロ売りというのを考えている可能性はある」 と指摘。「数字が弱くて、またユーロが買い戻されるというのがマーケ ットのペイントレード(痛みを伴う取引)になる感じはする」と話す。

ユーロ・円相場は前日の海外市場で1ユーロ=141円06銭と約5カ 月ぶりのユーロ高・円安水準を付けたが、その後伸び悩んだ。東京市場 では朝方に139円13銭までユーロ売りが進んだ後、値を戻し、足元で は139円81銭前後。

--取材協力:大塚美佳、池田祐美.

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