6月4日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが反発、世界的な債券売りが一段落-5日に雇用統計

4日のニューヨーク外国為替市場ではドルが反発。世界的な債券売 りが一段落し、ドル買いが戻った。

ドルは主要通貨の大半に対して上昇。米国債利回りは8カ月ぶりの 高水準から低下し、ドイツ国債相場も上昇。年初からの上昇分を全て消 した債券売りに歯止めが掛かった。5日発表の雇用統計が年内の利上げ 計画を後押しする内容になる可能性があることも、ドルの魅力を高め た。ギリシャが国際通貨基金(IMF)に対し、5日が期限の支払いの 延期を求めたと伝わり、ユーロは下げた。

ドイツ銀行証券のチーフエコノミスト、ピーター・フーパー氏(ニ ューヨーク在勤)は国際金融協会(IIF)の会合でインタビューに応 じ、「ドルの上昇基調が終わったとは思わない」と発言。「米経済が上 向き、ユーロ圏が量的緩和を続けるなら、ドルの上昇圧力はさらに高ま るだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は前日比0.3%上昇し1183.57。前日までの2日間では1.5%下げ、 3月以来の大幅安となっていた。

ドルは対ユーロで0.3%高い1ユーロ=1.1238ドル。前日までの2 日間では5年ぶりの大幅安を記録していた。対円では0.1%高の1ドル =124円36銭。

債券市場の動きが主な材料

3日はドルが大幅安となった。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総 裁が、消費者物価が年内に上昇し始めるとの見通しを示したため、ユー ロ圏の成長とインフレに対する市場の見通しが変わった。

これを背景に、ドイツ10年債利回りは8カ月ぶり水準に急上昇し、 米国債との利回り差は2月上旬以降で最小となり、米資産の魅力が薄れ た。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「今週の外為市場ではおおむね、世界的な 債券売りが主な材料となっている」と述べた。「ドルの強さは主に持ち 高調整の結果であり、5日の雇用統計を前にした利益確定の動きだ」と 続けた。

5日の雇用統計では非農業部門雇用者数の増加幅は2カ月連続で20 万人を超えると予想されている。市場は3月の8万5000人という増加幅 が異常値にすぎず、年内の利上げ路線に変更はないと裏付けるような手 掛かりを求めている。

クレディ・スイス・グループの外為ストラテジスト、マット・ダー 氏(ニューヨーク在勤)は雇用者数について、「市場は非常に楽観的な なようだ」と述べた。

IMFの提言

米政策金利は2008年12月以降、事実上のゼロで据え置かれている。 国際通貨基金(IMF)がこの日発表の報告で、米経済成長予測を引き 下げ、連邦公開市場委員会(FOMC)は初回利上げを2016年前半まで 先送りするべきだとの認識を示したものの、市場への影響は限定的だっ た。

ギリシャは1980年代以降で初めて、IMFに返済遅延を求めた国と なった。5日期限の約3億3900万ドルの支払い遅延と、今月に期限を迎 える総額17億ドル前後の支払いを一括で年末に実施することを要請し た。

原題:Dollar Snaps Losses as Global Bond Rout Stalls Before Payrolls(抜粋)

◎米国株:下落、商品株が安い-ギリシャは債務返済を延期

4日の米国株は下落。S&P500種株価指数は4週ぶり安値に下げ た。原油や金属の値下がりで商品株が下落した。ギリシャは債務返済の 延期を要求した。

産銅会社で世界最大手の米フリーポート・マクモランと化学のデュ ポン、肥料メーカーのモザイクはいずれも下落。チェサピーク・エナジ ーも安い。通信のベライゾン・コミュニケーションズはアナリストの投 資判断引き下げを受けて下げた。ウィン・リゾーツはマカオのギャンブ ル活動が回復している兆候を背景に上昇した。

S&P500種株価指数は前日比0.9%安の2095.84。ダウ工業株30種 平均は170.69ドル(0.9%)下げて17905.58ドル。

ロバート・W・ベアードの機関投資家担当株式セールス・トレーダ ー兼マネジングディレクターのマイケル・アントネッリ氏は「株式の投 資家は何か見落としはないかと、債券市場の動向を気にしている。さら にギリシャ情勢という材料も常に背景にある」と述べた。

ギリシャは国際通貨基金(IMF)に対し、債務返済の延期を要請 した。

IMFが成長予測を下方修正

セントルイス連銀のブラード総裁は3日、データがより弱くなって おり、市場は適切に利上げの見通しを後ずれさせたと思うと述べた。

IMFはこの日、米経済成長予測を引き下げ、連邦公開市場委員会 (FOMC)は初回利上げを2016年前半まで先送りするべきだとの認識 を示した。

朝方発表された週間新規失業保険申請件数は8000件減少。失業保険 の受給者総数は約14年ぶりの低水準となった。

5日に労働省から発表される5月の雇用統計では22万5000人の雇用 増が予想されている。前月は22万3000人の増加だった。失業率は前月と 同じ5.4%が予想されている。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は7.7%上昇して14.71と、5月7日以来の最高だった。

この日のS&P500種産業別10指数はいずれも下落した。原油安を 背景にエクソン・モービルは0.9%安。国債利回りの低下を嫌気し、ウ ェルズ・ファーゴは1.4%値下がりした。バンク・オブ・アメリカ (BOA)も安い。

ベライゾンは2%安。JPモルガンは同社の株式投資判断を「オー バーウエート」から「ニュートラル」に引き下げた。

一方、携帯電話サービス会社TモバイルUSは大幅上昇。衛星テレ ビ会社ディッシュ・ネットワークがTモバイルUSとの合併に向け協議 しているとの報道が手掛かりだった。

原題:U.S. Stocks Fall Amid Commodities Slide as Greece Delays Payment(抜粋)

◎米国債:上昇、一時の下げから反転-ECB総裁容認で変動性高まる

4日の米国債は上昇。10年債利回りは一時大きく上げたが、その後 下げる展開となった。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁から前日に 出たボラティリティ(変動性)を容認する発言が、火に油を注ぐ格好と なった。

この日はドイツ国債も同様の動きを見せ、10年債利回りは一時8カ 月ぶり高水準を付けたが、その後下げに転じた。ドラギ総裁は3日の会 見で、ボラティリティが高い期間に市場は順応する必要があると発言し た。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で 世界債券担当の最高投資責任者(CIO)を務めるアンドルー・ボール ズ氏は、ブルームバーグとのテレビインタビューで、「われわれが慣れ ていかなければならないものだ」と指摘。「市場参加者はリスクを移転 させようと試み、銀行やブローカーはマーケットメーカーとしての役割 が縮小していくだろう」と語った。

米10年債利回りはニューヨーク時間午後5時現在、前日比6ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.31%。一時6bp上げ て2.42%と、昨年10月以来の高水準を付けた。

ドイツ10年債利回りは、ロンドン時間午後5時時点で4bp低下 し0.84%。一時11bp上げて0.996%と9月25日以来の高利回りとなっ た。

ドイツ国債

ドイツ10年債利回りは前日までの2日間で34bp余り上昇し、これ は少なくとも1999年以降で最大。両日とも、利回りのレンジは約20bp に達した。過去1年間の中央値は約4bp。

アマハースト・ピアポント・セキュリティーズの為替ストラテジス ト、ロバート・シンチ氏(ニューヨーク在勤)は「ひどい動きだった。 特にドイツ国債はそうだ」とし、「非常にショッキングだ」と続けた。

ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ジョナサン・タ イス氏は、1月以降ドイツ10年債利回りのボラティリティは4倍余りに 高まっている。同氏の4日付リポートによれば、現在では2014年末まで の15年間の平均の9倍だ。

米国債のボラティリティを測るバンク・オブ・アメリカ(BOA) メリルリンチのMOVE指数は3日に91.81に上昇し、2月24日以来の 高水準となった。

ドラギ総裁

ドラギ総裁は3日、フランクフルトでの記者会見で、「われわれは ボラティリティの高い時期に順応する必要がある」とし、「金利が極め て低い水準にある状況では、資産価格のボラティリティは高まる傾向が ある」と続けた。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フ ォンメイレン氏は「ドラギ総裁の発言がボラティリティを高めた。ボラ ティリティがさらに高まるという総裁の見解は恐らく正しい」と指摘。 「夏に向けて債券利回りは上昇すると見込まれていたが、当初の予想よ りずっと動きは激しい」と述べた。

原題:Draghi Gets the Volatility He Foresaw as Global Bonds Surge Back(抜粋)

◎NY金:続落、4週間ぶり安値-失業保険統計受け年内利上げ警戒

4日のニューヨークの金と銀先物相場はいずれも下落し、4週間ぶ りの安値となった。米失業保険申請件数が減少したことを背景に、年内 利上げへの警戒が強まった。

オアンダ(カナダ・トロント)のシニア通貨アナリスト、アルフォ ンソ・エスパルザ氏は電話インタビューで、「失業保険申請件数は経済 が前進していることを新たに示唆している。ペースは素晴らしいもので はないが、改善の兆しを見せているのは確かだ」と指摘。「金利上昇が 話題になる状況では、金にあまり望みはない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は前日比0.8%安の1オンス=1175.20ドルで終了。一時は1172.40 ドルと、中心限月としては5月1日以来の安値をつけた。

銀先物7月限は2.3%下げて16.103ドル。一時16.08ドルと5月1日 以来の安値。

パラジウム先物9月限は0.4%下落の755.30ドル。プラチナ先物7 月限は0.4%安の1099.20ドル。

原題:Gold, Silver Decline to Four-Week Lows on Jobs Data, Fed Outlook(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、OPEC総会は目標据え置くとの観測で

4日のニューヨーク原油市場ではウェスト・テキサス・インターミ ディエート(WTI)先物が大幅続落。5日の石油輸出国機構 (OPEC)総会では生産目標が維持されるとの見方が広がっている。 ロンドンの北海ブレント原油は7週間ぶりの安値で引けた。

LPSパートナーズ(ニューヨーク)のエネルギーOTC部門責任 者、マイケル・ハイリー氏は電話取材に対し、「OPEC総会からは何 もサプライズは出てこないだろう。イラクが増産を続けており、供給が 増えるのは明らかだ。不透明なのは需要サイドだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日 比1.64ドル(2.75%)安い1バレル=58.00ドルで終了。ロンドン ICEのブレント7月限は1.77ドル(2.8%)下げて62.03ドル。終値ベ ースで4月15日以来の安値。

原題:Oil Falls to Seven-Week Low on Speculation OPEC Won’t Act (抜粋)

◎欧州株:1カ月ぶり安値、資源銘柄安い-ギリシャ債務問題を注視

4日の欧州株式相場は1カ月ぶり安値を付けた。ギリシャと債権国 とのトップ会談で対立が解消できなかったことが手掛かり。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.8%安の392.65で終了。国 際通貨基金(IMF)が米経済成長予測を引き下げ、米連邦公開市場委 員会(FOMC)は初回利上げを2016年前半まで先送りするべきだとの 認識を示したことを背景に、同指数は下げ幅を縮めた。

ギリシャのチプラス首相が同国のデフォルト(債務不履行)回避に 必要な救済融資再開に道を開く債権者側の提案を拒否したことを受け、 ストックス600は一時1.9%安となった。ギリシャは6月中に計4回の IMFへの返済が控えている。また同国向け救済パッケージは6月末で 失効する。ギリシャのアテネ総合指数は1.3%安と、西欧市場の主要株 価指数の中で最も下げがきつかった。

コンパス・キャピタル(チューリヒ)創設者のベネディクト・ゲー テ氏は、「センチメントに関して言えば、現在のいら立ちは極めて高 い」とし、「多くの市場関係者は次の動きについて全く自信が持てない 状況に陥っている。これは大きく動く可能性を意味する」と語った。

業種別指数の中で資源銘柄の下落率が最大。アングロ・アメリカン とフレスニーヨが大きく売られた。公益事業株も値下がりし、フランス 電力(EDF)は2.8%安となった。

原題:European Stocks Decline for Third Day Amid Greek Debt Impasse(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債が反発、ドラギ総裁容認でボラティリティに拍車

4日の欧州債市場ではドイツ国債が反発。10年物利回りは午前に8 カ月ぶり高水準に達したが、その後は下げに転じた。欧州中央銀行 (ECB)のドラギ総裁は市場のボラティリティ(変動性)を容認する 発言を前日したが、それがまさに火に油を注ぐ格好となっている。

ドイツ10年債利回りのこの日の取引レンジは17ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)と、過去1年の1日当たりの中央値の約4 倍。前日まで2日間の計34bp余りの上昇はユーロ導入以降で最悪だっ た。3日の会見でドラギ総裁は、市場はボラティリティが高い期間に順 応する必要があると発言した。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で 世界債券担当の最高投資責任者(CIO)を務めるアンドルー・ボール ズ氏は、ブルームバーグとのテレビインタビューで、「われわれが慣れ ていかなければならないものだ」と指摘。「市場参加者がリスクを移転 させようと試み、銀行やブローカーはマーケットメーカーとしての役割 を後退させる時期を経験していくことだろう」と語った。

ロンドン時間午後3時43分現在、ドイツ10年債利回りは前日比6b p低下の0.82%。一時は11bp上昇の0.996%と、昨年9月25日以来の 高水準を付けた。同国債(表面利率0.5%、2025年2月償還)価格 は0.58上げ97.05。

スペイン10年債利回りもこの日は6bp下げ2.07%。昨年10月以来 の高水準となる2.24%まで上昇する場面もあった。今年3月には過去最 低の1.048%を記録していた。

原題:Draghi Gets the Volatility He Foresaw as Global Bonds Surge Back(抜粋)

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