NY外為:ドルが反発、世界的な債券売りが一段落

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4日のニューヨーク外国為替市場ではドルが 反発。世界的な債券売りが一段落し、ドル買いが戻った。

ドルは主要通貨の大半に対して上昇。米国債利回りは8カ月ぶりの 高水準から低下し、ドイツ国債相場も上昇。年初からの上昇分を全て消 した債券売りに歯止めが掛かった。5日発表の雇用統計が年内の利上げ 計画を後押しする内容になる可能性があることも、ドルの魅力を高め た。ギリシャが国際通貨基金(IMF)に対し、5日が期限の支払いの 延期を求めたと伝わり、ユーロは下げた。

ドイツ銀行証券のチーフエコノミスト、ピーター・フーパー氏(ニ ューヨーク在勤)は国際金融協会(IIF)の会合でインタビューに応 じ、「ドルの上昇基調が終わったとは思わない」と発言。「米経済が上 向き、ユーロ圏が量的緩和を続けるなら、ドルの上昇圧力はさらに高ま るだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は前日比0.3%上昇し1183.57。前日までの2日間では1.5%下げ、 3月以来の大幅安となっていた。

ドルは対ユーロで0.3%高い1ユーロ=1.1238ドル。前日までの2 日間では5年ぶりの大幅安を記録していた。対円では0.1%高の1ドル =124円36銭。

債券市場の動きが主な材料

3日はドルが大幅安となった。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総 裁が、消費者物価が年内に上昇し始めるとの見通しを示したため、ユー ロ圏の成長とインフレに対する市場の見通しが変わった。

これを背景に、ドイツ10年債利回りは8カ月ぶり水準に急上昇し、 米国債との利回り差は2月上旬以降で最小となり、米資産の魅力が薄れ た。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「今週の外為市場ではおおむね、世界的な 債券売りが主な材料となっている」と述べた。「ドルの強さは主に持ち 高調整の結果であり、5日の雇用統計を前にした利益確定の動きだ」と 続けた。

5日の雇用統計では非農業部門雇用者数の増加幅は2カ月連続で20 万人を超えると予想されている。市場は3月の8万5000人という増加幅 が異常値にすぎず、年内の利上げ路線に変更はないと裏付けるような手 掛かりを求めている。

クレディ・スイス・グループの外為ストラテジスト、マット・ダー 氏(ニューヨーク在勤)は雇用者数について、「市場は非常に楽観的な なようだ」と述べた。

IMFの提言

米政策金利は2008年12月以降、事実上のゼロで据え置かれている。 国際通貨基金(IMF)がこの日発表の報告で、米経済成長予測を引き 下げ、連邦公開市場委員会(FOMC)は初回利上げを2016年前半まで 先送りするべきだとの認識を示したものの、市場への影響は限定的だっ た。

ギリシャは1980年代以降で初めて、IMFに返済遅延を求めた国と なった。5日期限の約3億3900万ドルの支払い遅延と、今月に期限を迎 える総額17億ドル前後の支払いを一括で年末に実施することを要請し た。

原題:Dollar Snaps Losses as Global Bond Rout Stalls Before Payrolls(抜粋)

--取材協力:Anchalee Worrachate.

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