米国債:上昇、ECB総裁容認でボラティリティ高まる

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4日の米国債は上昇。10年債利回りは一時大 きく上げたが、その後下げる展開となった。欧州中央銀行(ECB)の ドラギ総裁から前日に出たボラティリティ(変動性)を容認する発言 が、火に油を注ぐ格好となった。

この日はドイツ国債も同様の動きを見せ、10年債利回りは一時8カ 月ぶり高水準を付けたが、その後下げに転じた。ドラギ総裁は3日の会 見で、ボラティリティが高い期間に市場は順応する必要があると発言し た。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で 世界債券担当の最高投資責任者(CIO)を務めるアンドルー・ボール ズ氏は、ブルームバーグとのテレビインタビューで、「われわれが慣れ ていかなければならないものだ」と指摘。「市場参加者はリスクを移転 させようと試み、銀行やブローカーはマーケットメーカーとしての役割 が縮小していくだろう」と語った。

米10年債利回りはニューヨーク時間午後5時現在、前日比6ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.31%。一時6bp上げ て2.42%と、昨年10月以来の高水準を付けた。

ドイツ10年債利回りは、ロンドン時間午後5時時点で4bp低下 し0.84%。一時11bp上げて0.996%と9月25日以来の高利回りとなっ た。

ドイツ国債

ドイツ10年債利回りは前日までの2日間で34bp余り上昇し、これ は少なくとも1999年以降で最大。両日とも、利回りのレンジは約20bp に達した。過去1年間の中央値は約4bp。

アマハースト・ピアポント・セキュリティーズの為替ストラテジス ト、ロバート・シンチ氏(ニューヨーク在勤)は「ひどい動きだった。 特にドイツ国債はそうだ」とし、「非常にショッキングだ」と続けた。

ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ジョナサン・タ イス氏は、1月以降ドイツ10年債利回りのボラティリティは4倍余りに 高まっている。同氏の4日付リポートによれば、現在では2014年末まで の15年間の平均の9倍だ。

米国債のボラティリティを測るバンク・オブ・アメリカ(BOA) メリルリンチのMOVE指数は3日に91.81に上昇し、2月24日以来の 高水準となった。

ドラギ総裁

ドラギ総裁は3日、フランクフルトでの記者会見で、「われわれは ボラティリティの高い時期に順応する必要がある」とし、「金利が極め て低い水準にある状況では、資産価格のボラティリティは高まる傾向が ある」と続けた。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フ ォンメイレン氏は「ドラギ総裁の発言がボラティリティを高めた。ボラ ティリティがさらに高まるという総裁の見解は恐らく正しい」と指摘。 「夏に向けて債券利回りは上昇すると見込まれていたが、当初の予想よ りずっと動きは激しい」と述べた。

原題:Draghi Gets the Volatility He Foresaw as Global Bonds Surge Back(抜粋)

--取材協力:Lananh Nguyen、Lucy Meakin.

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