FIFA汚職:米起訴状に記載の銀行、過去に資金洗浄に関与

人里離れて暮らす高齢のブラジル人富豪がコ ントロールしている小さなプライベートバンクがある。この銀行は、米 司法当局が汚職捜査を進めてきた国際サッカー連盟(FIFA)幹部に 対する起訴状に二十数回も名前が登場する。この銀行がスキャンダルに 関係するのは今回が初めてではない。

デルタ・ナショナル・バンク・アンド・トラスト」はこの15年間 で少なくとも3回にわたり、2つの大陸で当局との間で問題があったこ とが確認されている。2001年にはブラジル上院が行った調査で、同国の サッカー運営が汚職にまみれ、その大半の中心にいるのが当時のブラジ ルサッカー連盟会長のリカルド・テイシェイラ氏だと結論付けられた。 上院の報告書によれば、デルタは同会長と連盟に対して数千万ドルの融 資を手掛けていた。

03年には、コロンビアの麻薬カルテルがデルタの口座を介して資金 洗浄を行うことを許したとして同行は米司法省から起訴された。最 大1000万ドル(現在の為替レートで約12億4000万円)の取引をめぐる不 審な活動を報告しなかったとして有罪となり、デルタは95万ドルの罰金 の支払いに同意した。

それでも、デルタはマンハッタンとマイアミ、ジュネーブのオフィ スから業務を続けた。米司法当局が先週明らかにしたところによれば、 こうした業務の一部には、サンパウロに拠点を置くスポーツマーケティ ング会社からFIFA関連の当局者らへの数百万ドルに上る賄賂の支払 い処理が含まれていた。米司法省が公表した47件の訴因を記載した起訴 状には、デルタは被告として名指しされておらず、不正行為で起訴され てもいなかった。

事情に詳しい関係者によると、米国内でデルタを監督する通貨監督 庁(OCC)は現在、こうした取引でのデルタの役割を調査している。 調査が進行中だとして匿名を条件に語った。

デルタのコンプライアンス(法令順守)担当バイスプレジデント、 リンダ・チャップマン氏はコメントを控えた。OCCのスポークスマ ン、ブライアン・ハッバード氏もデルタへの最新調査についてコメント を控えた。

デルタは1980年代にアロイジオ・ジ・アンドラージ・ファリア氏 (94)が設立した。同氏にコメントを求めようとしたが、接触できなか った。

原題:Bank Tied to FIFA Scandal Has Drug Cartel, Regulatory Past (1)(抜粋)

--取材協力:Carter Dougherty、Ian Katz、Blake Schmidt、Tariq Panja、Keri Geiger.

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