債券市場大量殺りくの予感-テーパータントラムと不気味な類似

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世界的な景気停滞の不安が投資家の間で払拭 (ふっしょく)されつつあるのはうれしいニュースだが、これは残念な がら信用市場に残酷な影響をもたらす。

米国の投資適格債の価格は6月に入ってわずか2日で1.1%下落し た。米連邦準備制度が債券購入の縮小に動くとの思惑から2カ月で5% 急落した2013年の状況を思い起こさせるペースだ。バンク・オブ・アメ リカ(BOA)のストラテジストは、痛みが今後さらに強まると予想し ている。

そう考えるに足る理由がある。これらの債券を選好する投資家は、 何よりも安全性と安定したリターンを重視する傾向にある。連邦準備制 度が政策金利を過去最低水準に維持する中で、より高い利回りを求める 投資家が信用力で勝る米国債などに代わり、社債に資金を投入してい る。

こうした買い手はミューチュアルファンドの月次損益計算書で損失 を目にするのを嫌がり、自分の債券の見通しが思わしくなければ解約に 動く場合が多い。BOAのアナリストによれば、これから起こりそうな 行動がまさにそれだ。

BOAメリルリンチのストラテジスト、ハンス・ミケルセン氏(ニ ューヨーク在勤)は2日のリポートで、「テーパータントラムの最初の 経験に沿ってハイグレードファンドのフローが全般的にマイナスに転じ ると予想される」と分析。13年の債券急落局面に言及し、「社債価格の 下落ペースは、かつての経験に不気味なほど類似している」との見方を 示した。

投資適格債のパフォーマンスは次の章でどこまで悪化するのだろう か。指標利回りが上昇するスピードに左右されるとBOAのアナリスト は指摘する。アナリストらによると、ニューヨーク時間3日午前11時24 分(日本時間4日午前0時24分)時点で2.34%の水準にある米国の10年 国債利回りが今後2週間で2.6%まで上昇すれば、最上級格付け社債か らテーパータントラムに匹敵する資金流出が発生する危険がありそう だ。

原題:Bond Bloodbath in Credit Awaits Under BofA’s Cash-Exit Scenario(抜粋)

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