円が下落幅縮小、アジア株軟調で売り圧力緩和-米雇用見極め

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東京外国為替市場では、円が午後に下落幅を 縮小する展開となった。中国をはじめとするアジア株の軟調を背景に、 リスク回避的な円買い圧力がかかった。

4日午後4時15分現在のドル・円相場は1ドル=124円31銭付近。 円は午前に付けた124円57銭から124円前半に値を戻した後、午後の取引 終盤には、過度の円高は修正されたなどとした原田泰日本銀行審議委員 の発言を受けて、123円98銭まで上昇する場面も見られた。ユーロ・円 相場は午前に一時1ユーロ=140円36銭と1月13日以来の水準までユー ロ高・円安が進み、同時刻現在は139円69銭付近で推移している。

しんきんアセットマネジメント投信の加藤純主任ファンドマネージ ャーは、「ドル・円は買い遅れている海外勢などの買いからしっかり」 と指摘。ただ、午後に入ると、「日経平均株価が下げたことで上げ幅を 削っている」とし、2日に125円05銭を付けたことで達成感が出てお り、高値を買う雰囲気ではないとも言う。

東京株式相場は日経平均株価が午前に一時前日比0.4%高まで上昇 した後、午後の取引で失速し、マイナス圏に沈む場面も見られた。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は3日の定例政策委員会後の 記者会見で、ECBの政策による景気刺激効果は実体経済に浸透しつつ あるとし、債券購入プログラムは計画通りに完全実施する必要があると 強調。一方、市場はボラティリティの高い時期に順応する必要があると 述べた。

独金利上昇でユーロ底堅い

3日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて下落。独10年債 の利回りは一時0.897%と、昨年10月30日以来の高水準を付けた。

ユーロ・ドル相場は海外市場で一時1ユーロ=1.1285ドルと、5 月19日以来の水準までユーロ高が進行。この日の東京市場では1.12ドル 前半まで水準を切り下げた。

IG証券の石川順一マーケットアナリストは、「独金利がけん引役 となって、ユーロ高が再来している」と指摘。ギリシャの支援問題に改 善の兆しが見えてきたことも下支え要因になっていると言う。

米雇用統計を見極め

米国では5日に5月の雇用統計が発表される。ブルームバーグがま とめた市場予想の中央値では、非農業部門の雇用者数は前月比で22 万6000人増と、4月の22万3000人増を上回る伸びが見込まれている。

しんきんAMの加藤氏は、米雇用統計を控えて、様子見ムードにな っているとし、発表の前後で125円05銭を上抜ける可能性があると予 想。ただ、「米小売売上高が予想を上回る結果とならない限り、125円 以上での定着は難しい」とみる。

--取材協力:大塚美佳、Daisuke Sakai.

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