日本株3日ぶり反発、欧州景気期待-金融上昇、輸出一角堅調

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4日の東京株式相場は3日ぶりに反発。欧州 中央銀行(ECB)総裁が欧州景気の回復を示唆し、対ユーロでの円安 進行も好感された。欧米金融株高の流れを受けた保険や銀行、証券など 金融株が業種別上昇率の上位。マツダなど輸出株の一角も堅調だった。

TOPIXの終値は前日比3.90ポイント(0.2%)高の1673.89、日 経平均株価は14円68銭(0.1%)高の2万488円19銭。

アムンディ・ジャパンの浜崎優投資情報部長は、「欧州は量的緩和 を続ける中、景気が加速気味、物価がプラスアルファの方向にある。効 果が少しずつ大きくなってきている」と指摘。ユーロ高は日本にとって 円安につながり、「日本株は上がりやすい」と話した。

ECBのドラギ総裁は3日の定例理事会後の会見で、「景気回復は 裾野を広げ、内需は金融政策措置によってさらに支えられるはずだ。回 復はわれわれの予想通りに進展している」とし、債券購入プログラムは 計画通りに完全実施する必要があると述べた。また、債券相場はここ最 近、世界的に値下がりしたが、市場はボラティリティの高い時期に順応 する必要があるとの見方を示した。ECBはこの日、3つの政策金利を 全て据え置いた。

きょうの為替市場では、一時1ユーロ=140円30銭台と1月以来の ユーロ高・円安水準を付けた。3日の欧州債市場はおおむね続落し、ド イツの10年債利回りは一時0.89%と7カ月ぶりの高水準に上昇。同日の 海外市場でユーロが対ドル、円で買われ、その流れが続いた。ドル・円 も1ドル=124円50銭台まで円安が進んだ。東京株式市場の前日終値時 点は1ユーロ=138円42銭、1ドル=123円86銭。

一方、ドイツのメルケル首相は3日、ベルリンで会見し、ギリシャ 問題について「私と仏大統領が中心となり、救済プログラムの期間内に 決着できるよう、全員が取り組んでいる」と述べた。ニッセイアセット マネジメントの久保功株式ストラテジストは、「ギリシャ側もユーロ離 脱を望んでいない。ギリシャは2010年、12年と比べると景気は改善して おり、基本的に解決できる問題」とみている。

午後失速、一時マイナス場面も

業種別では輸出関連が堅調、上昇率上位には保険や銀行など金融株 が並んだ。岩井コスモ証券投資情報部の堀内敏一課長は、「独金利上昇 は欧州景気が良くなる兆しがあることと、その前の過熱によるポジショ ン整理の影響」と分析。前日の海外市場でも金融株の上げが目立ってい たとし、国内でも「現水準では多少金利が上がった方が運用環境の改善 や利ざや確保につながるとプラスに受け止められる」と話していた。

もっともTOPIX、日経平均とも上げ幅は小幅で、午後の取引で は一時マイナス圏に沈んだ。5日の米雇用統計やギリシャによる国際通 貨基金(IMF)への3億ユーロの返済期限など重要イベントを控え、 「見極めなければならないイベントが多い。ギリシャ交渉も手離しでは 安心できない」と堀内氏は言う。中国上海総合指数が午後に一時5%を 超す下げを演じたことも、日本株失速の一因になった。

東証1部の業種別33指数は保険、証券・商品先物取引、ガラス・土 石製品、銀行、金属製品、空運、建設、機械など17業種が上昇。水産・ 農林や電気・ガス、ゴム製品、倉庫・運輸、陸運、サービスなど16業種 は下落。東証1部の売買高は24億9494万株、売買代金は2兆6912億円。 上昇銘柄数は994、下落は751。

売買代金上位では三井住友フィナンシャルグループ、野村ホールデ ィングス、第一生命保険、T&Dホールディングスなど金融株がそろっ て高く、みずほ証券が目標株価を上げたTOTOも買われた。半面、公 募増資を発表した楽天は大幅安となり、クレディ・スイス証券が投資判 断を下げた大東建託も安い。資生堂や東京ガスも軟調。

--取材協力:Yuji Nakamura.

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