OECD、世界成長見通し下方修正-投資の弱さやギリシャで

経済協力開発機構(OECD)は3日、世界 の経済成長見通しを下方修正した。投資の弱さに加え、ギリシャのデフ ォルト(債務不履行)リスクなどが信頼感を損なっていると指摘した。

OECDが半年ごとに公表する最新の世界経済見通しによれば、今 年の世界成長率は3.1%となる見込み。昨年10月時点では3.7%を予想し ていた。2011年までの10年間の平均は約3.9%、14年の成長率は3.3%だ った。

これまでの景気回復期に比べ大企業が設備投資に慎重なため需要が 弱く、これが雇用、賃金、消費にも影を落としているとOECDは分 析。チーフエコノミストのキャサリン・マン氏はインタビューで、「世 界経済はある意味でそこそこ良好だ」とした上で、「各地で金融が緩和 されているほか財政の足かせも軽くなり、原油安はほとんどの国にとっ て恩恵だ。これらは全て朗報だが、成長率は過去20年の平均に届かな い」と指摘した。

同氏によると、15年成長率予想の下方修正の主因は米国の1-3月 (第1四半期)マイナス成長。中国の成長鈍化も影響したという。

OECDは今年の米経済成長率を2%と予想。14年の2.4%から減 速するとみている。今年3月時点では3.1%成長を見込んでいた。中国 については、今年は6.8%成長を予想。昨年は7.4%成長だった。

欧州

一方、ユーロ圏は欧州中央銀行(ECB)の量的緩和(QE)効果 で、今年は1.4%成長と14年の0.9%成長から加速する見込み。

「ユーロ圏は明るい」とマン氏は述べ、「ECBの効果的な政策が 奏功しているほか、それに伴う通貨安、さらに原油下落の恩恵も受けて いる」と説明した。財政緊縮を緩和し公的部門の投資を増やせばさらに 大きく回復が進むだろうと付け加えた。

またギリシャ問題の悪影響を指摘し、「ギリシャと公的債権者が良 好な合意に達することができなければ、自国通貨への回帰観測と不透明 感が高まる」とし、その結果として恐らく「ユーロ圏の金融の分断化と 実体経済の活動低下、脆弱(ぜいじゃく)な国で実体経済と銀行セクタ ー、公的財政に負の連鎖の再燃」などが起こるだろうと予想した。

今のところユーロ圏各国の国債スプレッドがギリシャ問題に反応し ていないのは「ECBの措置とユーロ圏の制度的な枠組み強化が深刻な 悪影響を抑えるだろうとの見方を反映したもの」とみられるが、「市場 のセンチメントは突然変わり得る」と警鐘を鳴らした。

原題:OECD Cuts Global Growth Outlook as Investment Lags, Greece Looms(抜粋)

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