日本株続落、海外金利警戒と円安一服-輸出一角や不動産安い

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3日の東京株式相場は続落。欧米長期金利の 上昇や為替の対ドルでの円安一服が嫌気され、長期連騰後の持ち高整理 の売りも続いた。電機やゴム製品など輸出関連株の一角、不動産や銀 行、食料品株も安い。

TOPIXの終値は前日比4.22ポイント(0.3%)安の1669.99、日 経平均株価は69円68銭(0.3%)安の2万473円51銭。TOPIXの続落 は先月7日以来、ほぼ1カ月ぶり。

大和住銀投信投資顧問株式運用部の岩間星二ファンドマネジャー は、「極端な割安感はないが、ファンダメンタルズの良さを考えるとも う少しバリュエーションがついても良い」としながらも、短期的には 「連騰後で株価水準が上がったところにあり、日柄をこなすため、6月 の1カ月程度は横ばい圏があっても不思議ではない」と話した。

2日の欧州債市場では、ギリシャ以外のユーロ圏国債が下落し、指 標とされるドイツ10年債利回りは約3年ぶりの大幅上昇を記録した。5 月のユーロ圏インフレ率がエコノミスト予想を上回り、6カ月ぶりにプ ラスに転じたほか、ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念が後退し たため。米国債も2週間で最大の下げとなった。

しんきんアセットマネジメント投信の山下智己主任ファンドマネー ジャーは、「世界的な金利上昇はグローバルのバリュエーション調整を 余儀なくさせる」と指摘。金利が落ち着かないと、「4月のような雰囲 気になってしまう」とみている。

3日の為替市場では、独金利の上昇を背景にユーロ買い・ドル売り が進みやすく、円は対ドルで一時123円70銭台と東京株式市場の前日終 値時点の124円64銭に比べ円高方向に振れた。2日には、2002年12月以 来のドル高・円安水準となる125円5銭を付けた。

円安ポジションの反転リスク

5日には米国の金融政策に影響を与え得る5月の米雇用統計が発表 予定、ギリシャによる国際通貨基金(IMF)への3億ユーロの返済期 限、石油輸出国機構(OPEC)総会もある。3日は、5月の米ADP 雇用統計が発表され、民間部門雇用者数はエコノミスト予想で前月比20 万人増が見込まれている。

カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリストは、このところ 米雇用統計の発表に向け円安が進み、その後出尽くしで円高になるパタ ーンが繰り返されており、「ヘッジファンドが足元で円安にベットして いるだけに、ひっくり返されたらどうなるか不安感がある」と言う。

また、前日の日本株は下落したが、TOPIXは1日までの12連騰 中の上昇率5.5%に対し、下落率は0.3%。サイコロジカルライン は92%、相対力指数(RSI)は71%となお過熱感を示していた。もっ とも、きょうの下げ幅も限定的。三井住友アセットマネジメント・マー ケット情報部の市川雅浩シニアマネジャーは、欧州の金利高は物価上昇 が背景で、デフレ脱却の兆しを示す点で悪い話ではなく、「日本独自で 悪材料が出たわけではない。下がれば買いたい投資家は多い」としてい た。

東証1部33業種はゴム、不動産、食料品、空運、医薬品、化学、陸 運、電気・ガスなど18業種が下落。石油・石炭製品、パルプ・紙、金属 製品、鉄鋼、保険、卸売、非鉄金属など15業種は上昇。石油や非鉄、卸 売などは商品市況の上昇が材料視された。米国の在庫減少観測から2日 のニューヨーク原油先物は6カ月ぶり高値に上昇、中国の景気刺激策拡 充を受けて銅先物も上げた。

売買代金上位ではみずほフィナンシャルグループ、ブリヂストン、 JT、三井住友トラスト・ホールディングス、月次受注が落ち込んだ大 東建託が安い。富士通は上げ、5月の米自動車販売がアナリスト予想を 上回ったホンダ、子会社破産の損失確定で安心感が広がったLIXIL グループも高い。東証1部の売買高は24億689万株、売買代金は2 兆5593億円。上昇銘柄数は802、下落は951。

--取材協力:Yuji Nakamura、佐野七緒.

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