ブレイナードFRB理事:弱いデータ、成長見通しに疑問

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米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナ ード理事は、このところ続く弱いデータが経済の力強さに疑問を生じさ せていると指摘。当局による年内利上げの予定を遅らせることにオープ ンな姿勢を示唆した。

理事はワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)で講演し、 「今後の追加データで経済の潜在的な勢いがはっきりするまで、情勢を 注意深く見守る価値はある」とし、「労働市場が継続して力強さを増し ていることが確認され、インフレ指標も改善が続けば、年末までに初回 利上げが実施される可能性はある」と述べた。

ここ最近発表された経済指標を見ると、1-3月(第1四半期)の 米国内総生産(GDP)はマイナス成長に改定され、4月の個人消費支 出は前月比変わらずとなった。ブレイナード理事の発言は、5月22日の イエレン議長の講演内容とは対照的だ。イエレン議長は景気が軟調だっ た第1四半期から回復し、年内の利上げが適切になるとの認識を示して いた。

ブレイナード理事は米経済が受ける向かい風として、ドル上昇によ り米国の輸出品が海外で割高となっている状況、欧州や中国の低迷、原 油下落でエネルギー投資が減っていることなどを挙げた。

「現在入手可能なデータだけでは、海外からの向かい風や原油価格 下落に伴う悪影響、慎重姿勢を強めている米消費者といった要因から想 定される以上の経済への足かせが存在する可能性を排除することは難し い」と同理事は語った。

他の金融当局者と同様にブレイナード理事も、利上げペースは緩や かになる可能性が高く、利上げを開始した後も「極めて緩和的」な政策 が維持されることを強調した。

ドル高

同理事はまた、ドル高が米国の輸出と輸入品価格に下向きの持続的 圧力をかけ、米利上げの時期のペースに影響する可能性があると強調。 「為替レートの上昇は、米国の金融状態に引き締めの力を加えるという 意味では、米金利の正常な水準への回帰を遅らせる」と述べた。

主要10通貨に対するドルの動きを追跡するブルームバーグ・ドル・ スポット指数では、ドルは過去1年間に16.6%上昇した。

ルネサンス・マクロ・リサーチの米国担当エコノミスト、ニール・ ダッタ氏は同理事のコメントについて、今の米連邦公開市場委員会 (FOMC)が従来よりも世界の動きをより注視していることを想起さ せるものだと指摘した。

原題:Brainard Says Weak Data Raise Doubts About Growth Outlook (2)(抜粋)

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