ギリシャよりゴルフ-「価格大戦争」勃発で前線からの報告

6月となり市場の重要な材料となる話題が数 多くあるかもしれないが、ゴルフシーズン到来でゴルフクラブの激しい 値下げ競争が繰り広げられている今、ギリシャや米個人消費の伸び悩み といった話題に多くの時間を割くことは難しい。

「ゴルフクラブ価格大戦争」が勃発したのだ。前線を取材する特派 員からの報告に耳を傾けてみよう。ウンダーリヒ・セキュリティーズの アナリスト、ロンメル・ディオニシオ氏は、アディダス傘下のテーラー メイドが「まだゴルフシーズンのかなり早い時期にもかかわらず、積極 的な価格プロモーション作戦を展開している」と伝えてきた。

ディオニシオ氏によれば、テーラーメイドの「大幅かつ時に不合理 ですらある値下げの歴史」は、キャロウェイゴルフなどの競合企業にも 割引を強い、業界全体の利益の足を引っ張ってきた。同氏は「2015年が そうした新たな年となる可能性があることを懸念している」と指摘して いる。

テーラーメイドの値引きは例えば、最新のアエロバーナーアイアン セットを購入すれば100ドル(約1万2500円)、ドライバー購入なら50 ドル、フェアウェイウッドなら30ドル、ユーティリティーなら20ドル相 当のギフトカードをそれぞれ進呈するといった具合。前年モデルが大幅 値下げされているのはもちろんだ。

消費者心理

こうしたゴルフ用品業界の値下げ競争が経済全般のトレンドを示す ものかどうかは言い難いが、ガソリン安にもかかわらず消費者が支出を 増やしたくないことを示唆していることは間違いない。

米商務省が1日発表した4月の米個人消費支出(PCE)が前月比 変わらずとなったことがこの傾向を裏付けている。4月が熱心なアマチ ュアゴルファーによるゴルフクラブ購入のピーク期にもかかわらずだ。 その理由を説明しようとする解釈は多数あるが、恐らくは消費者が単に 貯蓄を増やし、借金の返済を進めたのだろう。あるいはウェルズ・ファ ーゴ・インベストメント・インスティチュートのスコット・レン氏が主 張するように事実上のゼロ金利時代で金利収入がほとんどないことが退 職者の支出に響いているのかもしれない。

原題:There’s a Golf-Club Price War Going On and No One’s Bag Is Safe(抜粋)

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