中国株急落、8年前の「5月30日」と不気味な相似

上海・深圳証券取引所に上場している中国本 土株の時価総額は先週1週間で、約3500億ドル(約43兆4500億円)減少 した。トレーダーにとっては、同じく中国株安のきっかけとなり、今も 語り継がれる8年前の「5月30日」を思い起こさせる出来事となった。

1990年に始まった現代の中国株式市場にとって、2007年5月30日午 前0時は重要な節目となった。胡錦濤前政権が同日、証券取引の印紙税 率を0.1%から0.3%へ3倍に引き上げると突然発表したことを受け、上 昇が続いてきた中国株は一転急落した。これは先週の出来事と不気味な までに似ている。

上海総合指数はこの1年で143%上昇していたが、中国株の時価総 額は先月28日に約5500億ドル減少した。トレーダーが多少の不安を抱え ながら07年のデジャビュ(既視感)に襲われたのは当然かもしれない。 当時の中国株は5月の下げから持ち直したが、結局は10月のピークから 1年間で70%強下げた。

中国株をめぐる07年と現在の類似点と相違点は以下のようだ。

類似点1.下落のタイミング。共に上海総合指数がたった数カ月 で100%余り上昇した後に急落。

類似点2.新規投資家の参入。双方の株高局面では過去最高の証券口座 開設数の後押しを受け、変動も大きくなった。

類似点3.新規株式公開(IPO)の盛り上がり。共に株高を背景に株 式を公開する企業が相次いだ。

相違点1.金融政策の違い。07年当時の中国経済は好調で、中国人民銀 行(中央銀行)の利上げ局面は3年目に入っていた。借り入れコストの 上昇は最終的に株式市場の沈静化に寄与。今回、人民銀は景気減速を受 けて利下げに踏み切っており、株式相場を下支えしている。

相違点2.バリュエーション(株価評価)の違い。現在の中国株には割 高感も出ているが、株価収益率(PER)は依然として07年の水準を下 回っている。

相違点3.流動性の違い。外国人投資家がほとんど中国株式市場に参加 できなかった07年当時とは異なり、最近では当局が株取引の門戸を広げ ており、海外からの資金流入は拡大している。

相違点4.政府支援の違い。07年当時、中国当局は投資家に対して株式 相場をめぐるリスクを繰り返し警告。現在は株式市場の下支えを表明し ている。

原題:China Stock Rout Grips Market With Deja Vu of 5/30 Catastrophe(抜粋)

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