スペイン債下落-スプレッド拡大もギリシャ危機感染は弱まる

1日の欧州債市場ではスペイン債が下落。救 済資金をめぐるギリシャの債権者側との交渉が週末に進展しなかったこ とが背景だが、それでもギリシャの財政破綻はユーロ圏全体に波及する と同国のチプラス首相が主張するほどの展開にはなっていない。

スペイン10年債のドイツ債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド) は拡大したが、その度合いは先月28日以来の大きさにすぎなかった。ス プレッドは過去1年の平均近くで推移しており、2012年当時に比べると 危機感染は極めて限られている。

周辺国債の利回り上昇を防いでいるのは、欧州中央銀行(ECB) の量的緩和(QE)だ。システム全体への危機感染リスクに言及するこ とで債権者側に譲歩を迫ってきたチプラス首相には痛手かもしれない。

ADMインベスター・サービシズ・インターナショナルのストラテ ジスト、マーク・オストワルド氏は5月29日のインタビューで、QEが なければギリシャの「交渉の切り札がもっとあったことは疑いない」と 指摘した。

ロンドン時間午後4時12分現在、スペイン10年債利回りは前週末比 9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.92%。12年7月 には7.751%とユーロ導入後の最高を記録した同利回りは、今年3月に は1.048%まで下げていた。

同年限のドイツ国債とのスプレッドは6bp拡大し141bp。過去 1年の平均は122bp。イタリア10年債のドイツ国債に対するスプレッ ドも6bp拡大の142bp。上げ幅は先月26日以降最大となったもの の、これは1年平均をわずか5bp上回る水準。

原題:Greek Contagion Checked May Weaken Tsipras’s Bargaining Hand (3)(抜粋)

--取材協力:Eshe Nelson.

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