米債券ディーラー弱体化-流動性リスクでデリバティブ取引増

米ウォール街が債券市場の仲介者という従来 の役割から退きつつある中、債券相場の急変動や流動性不足に不満を募 らせた投資家らは大挙してデリバティブ(金融派生商品)へと向かって いる。

欧米や日本など世界の主要債券市場では国債先物の売買高は、2009 年の水準から倍増し、5月に金融危機以降で最大となった。ドイツ国債 オプションとイタリア先物のトレーディングは過去最大を更新した。

一部投資家はデリバティブを米金利上昇へのヘッジ手段として用い ているが、銀行のリスクテークを制限するルールにより即時取引が難し くなったことを背景に、パイオニア・インベストメント・マネジメント やブラックロックも債券デリバティブへのシフトを進めている。米連邦 準備制度と取引するディーラーの米国債保有は2013年10月以来84%減少 した。

2420億ドル(約30兆円)相当の資産運用を手掛けるパイオニアの債 券責任者コシモ・マラシウロ氏(ダブリン在勤)は「流動性リスクが大 きな課題だ」と指摘。「かつて最も流動性が高い資産と見なされていた 国債が現在、その影響を受けている」と説明した。

金融危機後に各中銀が成長浮揚のため債券購入を開始すると、供給 が吸い上げられ、ボラティリティ(変動性)が拡大。この結果、デリバ ティブが人気の高い選択肢となった。

パイオニアのマラシウロ氏は欧州中央銀行(ECB)が1月に量的 緩和策の一環としてソブリン債を買い入れると発表したことを受け、自 分のチームはデリバティブの活用を増やしたと述べた。

原題:Bond Dealers Enfeebled as Liquidity Breakdown Boosts Derivatives(抜粋)

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