フィッシャーFRB副議長、影響力増す-ウォール街は過小評価

ウォール街の専門家たちの間では、間もなく 米連邦準備制度理事会(FRB)副議長就任2年目を迎えるスタンレ ー・フィッシャー氏は経済学の大家としての評判に見合う働きをしてい ないとの声が聞こえる。しかしこのような雑音を信じてはならない。

事情通によれば、フィッシャー副議長は世間の目が届かないところ で政策策定に重要な役割を果たしてきた。同副議長は金利に関する意図 の明示的なガイダンス提示を取りやめる方向へと後押ししたほか、米国 および世界の金融システムでトラブルが発生しやすい場所を特定する取 り組みを強化した。

フィッシャー氏の親友で、現在もよく話し合う仲だという国際通貨 基金(IMF)のオリビエ・ブランシャール調査局長は「フィッシャー 氏は大きな変化をもたらした」と指摘した。

またFRBが現在、9年ぶりの利上げ開始へ準備する中で推し進め ているアプローチはフィッシャー氏が10年前にイスラエル中央銀行総裁 として採用したものと同じであり、イエレンFRB議長の言葉を借りれ ば、政策当局者は景気見通し次第で、「加速、減速、一時停止、逆行も 可能」という調整可能な手法だ。

イエレン議長は電子メールで、フィッシャー副議長を「良き友人」 と呼び、政策立案における副議長の「賢明な洞察力」に信頼を置いてい ると記した。2人はFRBが直面している経済などの問題を自由に論じ 合うため週に最低1回は会って意見交換している。

FRBの内情に通じている人が描く、イエレン議長が信頼を置く助 言者というフィッシャー氏の人物像は、同氏の影響力をめぐる市場の認 識と食い違っている。FRBウォッチャーは通常、フィッシャー氏の発 言から金利の方向性を読み取ろうとはしない。

またウォール街の銀行幹部は、フィッシャー氏がタルーロFRB理 事の金融規制論の抑え役を果たしていないことに失望を示してきた。し かしフィッシャー氏の擁護派はこうした批判は的外れだと指摘する。国 際金融協会(IIF)のティモシー・アダムズ最高経営責任者 (CEO)はフィッシャー氏の仕事は米経済が「非常に不透明な時に確 実にかじ取りする」ことであり、タルーロ氏やイエレン氏の引き立て役 を務めることではないと述べた。

原題:The Fed Whisperer, Misunderstood by Critics, Gains Sway on Board(抜粋)

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