チャートでみる黒田日銀の量的・質的緩和の成果

黒田東彦総裁率いる日本銀行の量的・質的緩 和から2年。政策効果については経済学者の間で意見が分かれている。 7つのチャートで政策効果を検証してみた。

大企業の収益は過去最高を更新し、増配も相次いでおり株価を押し 上げている。

国内総生産(GDP)はプラス成長しているが、1997年のピーク時 に比べると、まだその水準を下回っている。昨年4月の消費増税後のリ セッション(景気後退)から緩やかに回復している。

消費者物価指数(CPI)の動向については不透明感が強まってい る。20年前のバブル崩壊後、日本経済はデフレに苦しんできたが、アベ ノミクスによってCPI上昇率は高まり、デフレマインドの払しょくに 向かって前進していた。ところが、原油価格の急落がその動きに水を差 した。日銀は賃上げとエネルギーコスト低下による景気押し上げで CPI上昇率が徐々に高まっていくとみている。

賃金は回復している。消費増税後の物価上昇や日銀の物価安定目標 2%に対応するためには、実質賃金が増加する必要がある。GDP同 様、賃金は90年代にピークを迎えた。

円相場は対ドルで12年ぶりの安値まで下げている。日銀が量的・質 的緩和を実施して以降、25%下落した。円安は輸出企業の収益を押し上 げる一方、輸入コストの上昇を招き家計や中小企業を圧迫する。

輸出数量は円安でも伸びていない。多くの大企業は価格を据え置 き、収益を増やしている。円高時に生産拠点を海外に移転した企業も多 い。

財政赤字は増え、経済規模の2倍以上に達している。長期金利 は0.4%近辺で推移。日銀は長期国債を大量に買い入れている。

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