米国株(29日):下落、経済指標受け景気懸念強まる

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29日の米株式相場は下落。5月の経済指標を 受けて景気の力強さをめぐり懸念が強まった。1-3月(第1四半期) の国内総生産(GDP)はマイナス成長に改定された。主要指数は月間 ベースでは上昇した。

輸送株はここ5日間で4回目の下落。鉄道株が下げを拡大した。金 融株は3日ぶりの下落。一方で医療保険のヒューマナは急伸。身売りを 模索しているとの関係者情報に反応した。アルテラも高い。インテルに よる買収で合意が近いとの報道が手掛かり。

S&P500種株価指数は前日比0.6%安の2107.39。ダウ工業株30種 平均は115.44ドル(0.6%)下げて18010.68ドル。

スタイフェル・ニコラスの市場ストラテジスト兼ポートフォリオマ ネジャー、ケビン・キャロン氏は「GDPはある種古い話で、マイナス 成長となったことは既に分かっていた。ただシカゴ製造業景況指数が意 外にも弱い数字となった」と指摘。「市場はもっと良い数字を見込んで いて、望んでいた下支えを得られなかったのかもしれない。経済の強さ をめぐっては相反するデータが見られる」と述べた。

シカゴ製造業景況指数

この日発表された5月のシカゴ製造業景況指数は2月以来の低水準 となり、活動の縮小が示された。また1-3月GDPがマイナス成長に 改定されたほか、5月の消費者マインド指数は2012年12月以来の大幅な 下げとなった。

ジャニー・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジス ト、マーク・ルッシニ氏は「シカゴ製造業景況指数は殊のほか弱かっ た」とし、「投資家は軟調な経済データを第1四半期に見られた数多く の特殊要因のせいにしているが、これは5月のデータだ。買い材料が見 当たらない状況で、こうしたことがまとめて市場に重しとなっている」 と述べた。

S&P500種は月間では1.1%上昇。先週には最高値を更新した。ナ スダック総合指数やダウ平均も5月に最高値を更新した。

エコノミストらは米経済が第1四半期の減速から回復し、金融当局 が9月に利上げに踏み切ると見込んでいる。

セントルイス連銀のブラード総裁は28日、景気改善を受けて利上げ すべきだと述べ、事実上のゼロ金利政策を続ければ資産価格バブルを膨 張させる恐れがあると警告した。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数 ( VIX)は4%上昇し13.84。週間での上昇率は3月以降で最大となっ た。

10指数全て下落

S&P500種の業種別10指数は全て下落。資本財や金融の指数が特 に下げた。鉄道会社のカンザスシティー・サザンやノーフォーク・サザ ン、CSXなどを中心に輸送株も安い。ダウ輸送株平均は0.8%値下が り。月間では1月以降で最大の下げとなった。

工業製品・サービスの指数は1.2%下落し、業種別24指数の中で最 大の下げとなった。シカゴ製造業景況指数が予想を下回ったことを受け た。

原題:U.S. Stocks Trim Monthly Gain as Data Raise Concern on Economy(抜粋)

--取材協力:Sofia Horta e Costa.

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