生保8社:最終利益2割増、円安や増配で資産運用が寄与-今期は減益

主要生命保険8グループの2015年3月期決算 が28日出そろった。連結最終利益は第一生命保険など6社で増益となり 合計では前の期に比べて19%増の1兆500億円となった。円安により外 国債券の利息収入が増えたことや、企業業績の改善で国内株式の配当金 が増えるなど資産運用が寄与した。

保険本業の収益を示す基礎利益は明治安田生命保険で過去最高益と なるなど、新契約が増えた影響で減益となったT&Dホールディングス を除き7社で増益となった。合計では前の期と比べて6.9%増の2 兆4280億円だった。今期は第一生命が増益、朝日生命保険が横ばいを見 込んでいるが、その他6社では減益を予想している。

契約者に約束した予定利率と実際の資産運用利回りの差額について は、各社とも順ざや額の増加や逆ざや額の減少が進んだ。今回、2002年 3月期の開示以来続いていた住友生命保険の逆ざやが解消し、6社で順 ざやとなった。住友生命保険の古河久人常務は今後について「現在の運 用環境の前提では十分な順ざやを確保できる」との見通しを示した。

連結保険料等収入は前の期の比べて10%増の20兆5400億円だった。 窓販が好調だった第一生命が25%増の5兆4300億円と、首位を守ってき た日本生命の5兆3700億円を上回り、通期でトップに躍り出た。超低金 利の継続で一時払い終身保険の販売を計画的に抑制した明治安田生命 は5.7%の減少となった。

日本生命の児島一裕常務は首位を譲り渡した要因について「銀行窓 販チャネルで他社が変額年金や外貨建てを中心に急激に業績を進展させ た。この点は重く受け止める」と述べた。また、「ナンバーワンにこだ わりたい」とし、窓販商品の拡充や、乗合代理店の買収などで、巻き返 しを図る方針だ。

明治安田生命の荒谷雅夫常務は「一時払い保険はリスク管理の観点 から引き続き抑制していく」と述べ、介護や年金など平準払いの商品で 対応する考えだ。

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  保険料等収入   基礎利益         利差損益    基礎利益
  15/3  14/3     15/3                        16/3 見通し
  億円    %     億円    %      億円  実績    億
円==============================================================
日本 53709( 10.5)  6791( 14.6)    +1906(+1147)    6500
第一 54327( 24.8)  4720(  5.8)     +744( +324)    5100
明安 34315(-5.7 )  5063( 10.0)    +1686(+1193)    4500
住友 25969(  2.9)  4050(  2.8)      +84( -154)    減少※1
T&D  19581( 21.6)  1827(-13.1)     +345( +333)    1520
三井 5452(  0.0)   591( 14.3)     -462( -486)    減少
朝日  4060( -1.3)   276(  2.4)     -649( -711)    横ばい
富国  7965( 12.6)   959(  6.4)     +236( +140)    減少
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※保険料等収入は連結、カッコ内は2014年3月期との比較(%)。基礎
利益は単体、ただし第一生命はグループ、住友生命、T&D、富国生命
は傘下国内生保の合算値
※利差損益の「+」は順ざや「-」は逆ざやカッコ内は14年3月期実績
※1:今期見通しは単体、変額年金保険にかかる標準責任準備金積立の
影響を除いたベース